末期がんなのに元気 昔、「エイリアン」というSFホラー映画があったが、これはがん細胞からヒントを得たと言われている。 実際、宿主の人間を動けなくしておいて、身体を食べ尽くすところがエイリアンにそっくりだが、決定的に違う点がある。それは、エイリアンはみんな同じ顔をしているが、がん細胞は、場所や人によって顔つきがまったく違うことである。 原因は、正常細胞の遺伝子がランダムに損傷を受けてがん細胞になり、長い年月の間にさらに変異を繰り返してきたからだ。分子標的薬が効かないのも、がん細胞はカオスのように変異だらけだからである。 P-THPは、理論的にどんながんもやっつけられそうだが、そうならないのは、がんはカオス的世界だからである。 たとえば、山藤ひろ子さんである。彼女は64歳のときに直腸がんが見つかった。 外科手術で取れたが、4年後に肺に転移したため抗がん剤治療を始めた。それ以来、1年半にわたって
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