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ブックマーク / fushiroyama.hatenablog.com (10)

  • アメリカでソフトウェアエンジニアになりたい皆さんへ - 怠惰を求めて勤勉に行き着く

    この文書の目的 昨年の秋ぐらいから1on1という形で社内外の人とたくさんお話させていただく機会を得ました。その折に「米国でソフトウェアエンジニアになるにはどうすれば良いですか?」という質問をたくさんいただきました。それに関する自分の見解をまとめておこうと思ったのがきっかけです。昼休みに30分で書き終えることを目標にしているので出来るだけ簡潔になることを目指します。 免責 これはどうしても書いて置かなければならないですが、「米国でソフトウェアエンジニアになる唯一の方法」などというものはありません。ガイドラインくらいは作れるでしょうが、それにしたって時代や政権とともに刻々と変わります。正確なところは必ず移民弁護士に確認してください。この文章を最後まで読んでオファーを取られた方はそうする権利を有しているはずです。 筆者 米国でソフトウェアエンジニアをしています。正式なタイトルはSoftware

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  • 働きながら修士課程1年目を終えて - 怠惰を求めて勤勉に行き着く

    エントリは社会人学生 Advent Calendar 2020の19日目です。ただ今月の後半は個人的事情で非常に忙しいことが予想されるので、日書いてしまってまだ筆の熱が残っている内に公開してしまおうと思います。 改めて自己紹介をさせてください。37歳の職業ソフトウェア技術者です。現在フルタイムで働きながら、北陸先端科学技術大学院大学(通称JAIST)の博士前期課程で情報科学を専攻しています。実はアドベントカレンダーは去年も参加しました。そちらには進学の動機や入学したばかりの初々しい気持ちが表明されているような気がします。 fushiroyama.hatenablog.com さて、エントリで何を書こうか少し悩みました。考えた結果、前半で「1年目を終えた率直な感想」を、後半で「JAISTで社会人大学院生をやること」について書こうと思います。特に後半には、この1年でのべ100人ぐらいに

    働きながら修士課程1年目を終えて - 怠惰を求めて勤勉に行き着く
  • アルゴリズムと数学的思考力 - 怠惰を求めて勤勉に行き着く

    厳しい。年始早々厳しさを感じている。自分のプログラミング力にだ。伸び悩んでいる。 端的に言って、数学力のなさが自分のプログラミング能力に制限をかけている。例えばこの問題。 560. Subarray Sum Equals K 入力として与えられる配列 nums のうち、合計が k となる部分配列の個数を数え上げよ。どうも有名な問題らしいが… まず大前提として、部分配列なので i, j の2重ループで始点・終点を定めて sum(nums[i, j]) = k になるものを数え上げれば必ず答えが得られる。最悪計算量は O(N^3) ただし i < nums.length < 20000 という制約があるので N^3 では遅すぎるから何か考えてくださいというのがスタート地点。 ここで、結果の変わらない累積和を何度も求めているので nums[i, j] = k を求めたい場合、 nums[0, j

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  • JAISTに入学してひと月が経ちました - 怠惰を求めて勤勉に行き着く

    JAISTに入学してようやくひと月が経ちました1。 ひと言でいうとJAISTは最高です。働きながら大学院生になった感想を残しておこうと思います。 JAISTは最高 JAISTは最高です。僕は東京サテライトの学生なので以下特に「石川校」と断りのない限り東京社会人コースのことだと思ってください。 学生のレベルとモチベーションが高い 社会人コースはその名の通り社会人しかいません。働きながら勉強しようという連中なので当然非常に高いモチベーションです。 グループワークをするとみんなつばを撒き散らしながら白熱の議論をしますし、発表するとなるとマイクを奪い合って登壇します。 また、どういうわけかすでに高い教育を受けて世界を股にかけて活躍している第一線のビジネスパーソンがずらりと揃っています。JAISTは入試の際に「自分の出身大学、指導教官、勤め先などを一切明かしてはならない」というルールがあります。こ

    JAISTに入学してひと月が経ちました - 怠惰を求めて勤勉に行き着く
  • JAISTの博士前期課程に進学します - 怠惰を求めて勤勉に行き着く

    TL;DR 2019年10月から北陸先端科学技術大学院大学(Japan Advanced Institute of Science and Technology: JAIST)の先端科学技術専攻、博士前期課程に進学します。フルタイムでの勤務を継続しつつ、修士(情報科学)の学位を目指します。 最大の動機 端的に言うと、この先40年現役でいるための力を養いたいと思ったからです。 以前のエントリに書きましたが、自分は文系学部の学士であり、ソフトウェア技術者として求められる技能はすべて業務内で身につけて来ました。これはそれなりにワークしているのですが、知識はいかにもツギハギであり、時に自分の理解の浅さに恐ろしくなることがあります。 たまに自分の無教養を恐怖に感じることがある。僕の「ある技術が多少わかる」とAさんのそれは、表面上同じでも、僕のそれはただ海面にボートが如く浮いており、氏のそれは氷山のよ

    JAISTの博士前期課程に進学します - 怠惰を求めて勤勉に行き着く
  • 父、帰国 - 怠惰を求めて勤勉に行き着く

    家族みんなで日に帰って来ました。3月末付で現職の米国ラボから離れ、誠に勝手ながらそのまま退職する道を選びました。 改めて経緯を整理すると、最大の理由は家族(特に長女)の環境に対する拒絶感が想像より大きく、親として完全にサポートしてやることができませんでした。様々な不運が重なり、娘としては最悪の米国体験となってしまいました。これはたったひとつのサンプルであり、これをもって米国の何たるかを語るつもりはサラサラありません。他の皆さんの米国進出の妨げとならないことを願いつつ、こういうこともあるのだという体験のシェアはしておこうかなと思います。 我々はBurlingameというサンフランシスコ半島の中ほどにある美しい街に住みました。ここはこの辺りではかなり珍しく、白人比率が高くアジア人が少ない特異な街でした。娘のクラスも、アジア系は娘ともうひとりだけ1でした。人種としてマイノリティというのみならず

    父、帰国 - 怠惰を求めて勤勉に行き着く
  • 年末のご挨拶と近況、あるいは機械学習のはじめ方 - 怠惰を求めて勤勉に行き着く

    あ、退職エントリとかではないです。雑多な駄文をお許しください。 2018年を振り返る 3月にカリフォルニア州パロアルトのラボに異動になって早くも3/4年が経ちました。 自分としてはまだ1年経ってないのかという感じです。もっと長く居るような気もするが、来たばかりのような感じもある。 生活には完全に慣れました。結局の所、生きていくだけなら "You need a bag?" に "No" だけ言えれば何とかなります。 家族のこと、子供のこと 家族が適応に苦しんでいます。特に子供は、8月からTKという公立小学校の下部組織に通っていますが、予想を遥かに超えて心を閉ざしたままです。 娘はとてもシャイで、思ったことが口にできません。非常に端的に言うと、生きる力が強くありません。象徴的なできごとが幾つかありました。 ある日、先生が陪審員の義務で代わりの先生が来た日、普段とは違う教室に預けられた。 お昼に

    年末のご挨拶と近況、あるいは機械学習のはじめ方 - 怠惰を求めて勤勉に行き着く
  • 僕は僕にどういう教育を授けたか - 怠惰を求めて勤勉に行き着く

    まえがき 会社の若い子に「情報系出身でもないのに一体どうやって勉強してきたんですか?」と聞かれたのでランチべながら「こんな読んだ。これもタメになった。あ、これもタメになった」とKindleを広げながらリストアップした。思い返せばたくさんを読んだ。その中には役に立ったものもあれば時間の無駄だったものもある。すると「あ、役に立っただけ抽出したら有益かもしれないな」と思ったのでエントリにする。 僕は文章を簡潔に分かりやすくまとめる才能が致命的にないのでこのエントリもげっそりするほど長い*1が、2017年も暮れなのでここはひとつ日酒でもかっ喰らいながら自分の人生を振り返ってみようと思う。 無理やり要点をまとめるならば、 TCP/IPの知識 Linuxの知識 なにかひとつプログラミング言語 なにかひとつGUIシステムの理解 アルゴリズムとデータ構造 強運*2 を身につけたらどんなに低く見

    僕は僕にどういう教育を授けたか - 怠惰を求めて勤勉に行き着く
  • アメリカ就職に失敗したはなし - 怠惰を求めて勤勉に行き着く

    前口上 アメリカで就職できなかった。華々しい成功譚は見かけるが、夢と散った話はあまり表に出てこない。 なんというか「三振したバッターが相手ピッチャーのことを語る」みたいでまるっきり時間の無駄かもしれないが、もしかしたら参考になる人もいるかも知れないし、実際に就職した人に「お前のアプローチはまったく的外れだ」と言われるかも知れない。僕も何が悪かったのか教えてもらいたい気持ちもあるし、迷ったがこのエントリを公開する。 ちなみにめっっっっちゃ長いので、要点だけ知りたい人は、アメリカで就職するにはとにかく 就労ビザ>技術力>学歴>>>>>>>>>>>>(越えられない壁)>英語力 だというのだけお伝えできればと思う。 アメリカで働くために英語を頑張るぐらいなら、それより大学(院)に入り直してコンピュータサイエンスの学位をとり*1、同時に技術力を磨くほうがよほど近道だと感じた。 それから、現職の同僚は

    アメリカ就職に失敗したはなし - 怠惰を求めて勤勉に行き着く
  • エンジニアの英語力 - 怠惰を求めて勤勉に行き着く

    TL; DR どれだけ努力しても"ネイティブ並"は無理なので諦めが肝心 エンジニア英語ができなくても話を聞いてもらえるので「伝える意思」と「分かったか分かってないかを絶対に曖昧にしない」こと 謝辞 このエントリは弊Android Projectのビルド待ち時間を使って書かれています。Android Studioさんに感謝します。 ビルド待ち時間にブログを書かれたくない場合は弊社は僕に全部盛りiMacを買ってください。 前口上 英語力に関するエントリは盛り上がりやすく荒れやすい気がするんだけど、それはやっぱりみんな英語は出来たほうがいいに決まってるしさりとて英語を身につけるのは難しいよねってことが分かってるからだと思う。 僕はエンジニアの中では比較的英語が得意な部類に入ると思うけど、それでも全然充分だとは思わない。ただ、これでやっていけないか?というと全然そんなことはないので、一番重要なの

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