トヨタ自動車の稼ぐ力が一段と高まっている。営業利益は値上げで1兆円、円安で6850億円増えた。ハイブリッド車(HV)の販売がけん引し、稼いだ利益をトヨタの取引先部品メーカーなどにも還元する。トヨタの稼ぎを中小取引先の賃上げに還元できるかは、日本経済の「物価と賃金の好循環」を実現する上でもカギとなる。2024年3月期の約3兆円の営業増益要因のうち、安全機能の向上などに伴う値上げだけで1兆円の効果
ベストアルバム『SCIENCE FICTION』を発表した宇多田ヒカルさんと、ハヤカワSFコンテスト出身の直木賞受賞作家・小川哲さんによる、SFマガジン史上に残る豪華対談が話題となり、発売前にもかかわらず増刷なったSFマガジン2024年6月号。本欄では、その対談全文をなんと無料で公開いたします! SFマガジン2024年6月号 定価:1320円(税込)早川書房特別対談:宇多田ヒカル×小川哲撮影:古谷勝/Styling:小川恭平/Hair and Make-up:稲垣亮弐「Automatic / time will tell」での鮮烈なデビューから25 年――初のベストアルバム『SCIENCE FICTION』を発表した宇多田ヒカルと、ハヤカワSF コンテストからデビューし『地図と拳』での直木賞受賞も記憶に新しいSF 作家・小川哲の特別対談が実現。二人のアーティストを育んだ「SF」そして「文学
というNBER論文が上がっている(ungated版へのリンクがある著者の一人のページ)。原題は「Inflation Preferences」で、著者はHassan Afrouzi(コロンビア大)、Alexander Dietrich(デンマーク国立銀行)、Kristian Myrseth(ヨーク大)、Romanos Priftis(ECB)、Raphael Schoenle(ブランダイス大)。 以下はその要旨。 We document novel survey-based facts on preferred long-run inflation rates among U.S. consumers. Consumers on average prefer a 0.20% annual inflation rate, considerably below the Federal Reser
財務省が公表した2023年の国際収支統計(速報)によると、海外とのやり取りで稼ぐ力を示す経常収支は20.6兆円余りの黒字だった。 内訳を見ると、モノの輸出から輸入を差し引いた貿易収支が6.6兆円の赤字になった一方、サービス取引の1つである旅行収支は訪日客の増加もあって3.4兆円の黒字だった。また、海外投資から得た利子・配当を含む第1次所得収支は34.5兆円の大幅な黒字を計上した。自動車や電気機器などモノの輸出で稼いでいた日本の国際収支の構造は大きく変化して、経常収支の黒字の内訳が貿易収支から所得収支に移っている。 発展段階と割り切れないわが国の現状 実際、電気機器は初の輸入超過を記録した。財務省は近年の貿易収支の赤字傾向の背景として「自動車に匹敵する黒字の担い手の不在、生産拠点の海外移転、基礎的資源の輸入依存」などを挙げている。国際収支の発展段階説によれば、貿易収支の赤字化が定着するものの
このノンテクニカルサマリーは、分析結果を踏まえつつ、政策的含意を中心に大胆に記述したもので、DP・PDPの一部分ではありません。分析内容の詳細はDP・PDP本文をお読みください。また、ここに述べられている見解は執筆者個人の責任で発表するものであり、所属する組織および(独)経済産業研究所としての見解を示すものではありません。 人的資本プログラム(第五期:2020〜2023年度) 「コロナ禍における日中少子高齢化問題に関する経済分析」プロジェクト 高齢期の認知機能は、人口高齢化が進む中、ますます重要な懸念事項となってきている。本研究は中国の農村地域における子供の数が高齢女性の認知機能にどのように影響するかを精査する。中国では高齢期の社会保障・社会福祉が成熟途上のため、従来、高齢期の様々な支援を子供に依存してきた。他方で既存研究は子供の数が多くなるほど、親には経済面健康面での様々な負担がかかるこ
インターネットを通じた番組などの提供をNHKの必須業務にすることなどを柱とする、放送法の改正案が、衆議院本会議で賛成多数で可決され、参議院に送られました。 放送法の改正案は、NHKの放送番組が社会生活に必要不可欠な情報として、テレビを持たない人にも継続的かつ安定的に提供される必要があるとして、インターネットを通じた同時配信と見逃し配信、それに番組関連情報の配信を必須業務にするとしています。 このうち、ニュース記事の文字情報をはじめとする番組関連情報は、番組と密接に関連があり、番組の編集上必要な資料に限定するとしています。 費用負担については、受信料を支払っている人は、追加の負担なく利用できるとしています。 一方で、スマートフォンやパソコンなどを持っているだけでは負担の対象とせず、公平負担の観点から、インターネットを通じてサービスが受けられる環境にあり、例えばアプリのダウンロードやIDの取得
社会科学研究ネットワーク(SSRN)の”the Handbook of New Institutional Economics”『新制度派経済学ハンドブック』に収録される、制度変化について扱った章を、ディシリー・ディシエルト(Desiree Desierto)との共著で書き上げた。 制度分析は個人を強調しない傾向にある。14世紀終盤から15世紀序盤にかけてのイングランドにおける農奴制の終焉といった展開は、農奴や貴族など一個人の行為や思想に左右されたものではなかった。産業革命は、ジェームズ・ワットやリチャード・アークライトを歴史から取り除いても生じただろう。制度分析の根底には、一個人よりもはるかに重要な、深層的・構造的要因が存在する、という前提がある。 重要な個人を無視するのは、経済史研究だけではない。英雄史観(Great Man Theory of History)は、学術の世界ではとっく
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