SaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)などで使うクラウド基盤の自社開発をやめ、世界規模で展開するパブリッククラウドサービスの提供基盤そのものを自社データセンター(DC)に引き込んで使う――。野村総合研究所(NRI)が自社クラウドのアーキテクチャーを大きく転換しようとしている。これまでにない動きといえる。 発端はエンジニア不足 NRIが白羽の矢を立てたのが、米オラクル(Oracle)のパブリッククラウド「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」だ。IaaS(インフラストラクチャー・アズ・ア・サービス)とPaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)のレイヤーを提供するクラウドサービスである。 NRIは2020年の第2四半期(7~9月)にNRIのDCでOCIを使い始める計画だ。OCIを提供するシステムのアップデートや運用はオラクルが担当する。オラクルによると、