政治と報道をめぐる短期集中連載第9回。今回はネット記事の見出しを考える。考察の対象は、「官邸、反政府運動を懸念し6人の任命拒否」という共同通信の11月8日配信記事の見出しだ。果たしてこれは、見出しを付ける者の能力不足という問題だったのだろうか。それともまさか、世論誘導がねらわれていたのだろうか。 「官邸、反政府運動を懸念し6人の任命拒否」という見出しの共同通信記事は、11月8日の6:00に配信された。同記事は同日午前のうちにアップデートされ、「官邸、『反政府先導』懸念し拒否 学術会議、過去の言動を問題視か」と見出しが変更されて再配信された(本文は1段落から2段落へと追加)。前の見出しの記事は削除された。現在は8:44にアップデートされた記事が残っている。 ● 官邸、「反政府先導」懸念し拒否 学術会議、過去の言動を問題視か 共同通信 2020年11月 8日 08:44 (JST) upda