日本近海で代表的なマサバとゴマサバの交雑種と思われるサバが12日、岩手県岩泉町の小本浜漁協の定置網に入った。アジにも似ているが、まれに見られる現象という。 岩泉町小本からやや北の須久洞漁場の定置網で漁獲、水揚げしたマサバとゴマサバ約15トンの中から漁船員らが7匹を見つけ出した。いずれも死んでいるが、漁を仕切る大謀(だいぼう)の三浦正文さん(56)は「背部の模様が見慣れないのでアジかと思った」という。 4匹は東北区水産研究所宮古庁舎に、残りは県立水産科学館(宮古市)に持ち込まれた。体長はいずれも約30センチ。宮古庁舎の研究員、野田勉さん(30)によると、マサバとゴマサバは共に背中に青緑色の流紋があるが、腹部がマサバは銀色なのに対しゴマサバは斑点がいくつもあるという。見つかったサバの流紋は迷彩色のようにより複雑で、腹は銀色だった。 野田さんは「見た感じでは交雑種だ。震災前にも目にしたことがあり