今年のプロ野球で一番の変化はボールだ。昨年、全くと言っていいほど飛ばなかったボールが、今年は劇的に変化している。現場の選手に聞いても「まるで違う」「よく飛びます」という声を耳にする。 昨年、144試合で94本塁打だった巨人が、今年は20試合消化時点で27本塁打。単純計算だと、今季は倍以上の190本以上を記録しそうな勢いだ。 昨年はオリックスのコーチとして「統一球」を経験したが、練習でのノックでも思ったようにボールが飛ばずに悪戦苦闘した経験がある。李大浩も「日本のボールは飛ぶと聞いてきたのに、これじゃ韓国のボールの方がいい」と頭を抱えていたものだ。それを思えば、今年は雲泥の差だ。 「ボールが飛ぶ」という声に対して、NPBは「統一球の仕様は変えていない」とコメントを出している。メーカーも、同様の見解を示しているが、データも選手の声も、それとは逆のものになっている。NPBがあくまでこだわるなら、