明石歩道橋事故の判決を前に取材に応じる遺族の(左から)有馬正春さん、下村誠治さん、三木清さん=神戸市中央区で2013年2月20日午前9時14分、山崎一輝撮影 「責任を認めてほしい」という遺族の思いは、時効の壁に阻まれた。子どもや高齢者11人が犠牲になった明石歩道橋事故から11年7カ月。4度の不起訴から一転、業務上過失致死傷罪で強制起訴された元兵庫県警明石署副署長、榊和晄(さかき・かずあき)被告(66)に対する20日の神戸地裁判決は、公訴時効の成立を認め、被告の刑事責任を問わなかった。「過失はない」と主張してきた榊元副署長は主文を聞いても硬い表情のまま。裁判を実現させ、傍聴に通い続けた遺族は「悔しい。納得できない」と無念さをにじませた。【内橋寿明、宮嶋梓帆】 【判決は】歩道橋事故:元副署長に免訴判決…公訴時効認め 神戸地裁 午前10時前、スーツにネクタイ姿の榊元副署長は緊張した様子で入廷