13日、85歳で亡くなった世界的な漫画家、松本零士さん。「銀河鉄道999」や「宇宙海賊キャプテンハーロック」で知られる巨匠は、幼少期を兵庫県明石市で過ごし、独特の感性をはぐくんだ。生涯尊敬した父は陸軍航空隊の元飛行士。戦時中、新型機開発のテストパイロットとなり、一家で明石へ引っ越し、明石公園近くの川崎航空機の社宅に暮らしたという。 神戸新聞に執筆した「随想」では、「鉄道で神戸へ行けばハイカラな都会があり、家の近所では自然に触れられる恵まれた環境だった。(略)緑豊かな明石城は兄や私の格好の遊び場だった。遊泳禁止の池で泳いだり、木登りをしたり。まさにユートピアだった」と懐かしんだ。 このころ、昆虫へ興味を持ち、デビュー作の漫画「蜜蜂の冒険」でも昆虫を主人公に。また、アニメーションに興味を抱いたのも明石時代。父のコレクションの映画フィルムで外国アニメに親しんだほか、明石の映画館で鑑賞した国産ミュ