日産自動車前会長、カルロス・ゴーン容疑者(64)が金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑で逮捕された事件は、日産社内からの内部通報が端緒となった。社内調査で前会長の役員報酬隠しなどが発覚。不正に関与していた執行役員らと検察当局が「司法取引」を交わしたが、前会長のワンマンぶりを許した日産の責任を指摘する声も少なくない。 「内部通報は組織の不正をただし、世の中を良くさせるために重要で、非常に公益性の高いものだ」。制度に詳しい中村雅人弁護士は強調する。
<堕(お)ちたカリスマ> 横浜市西区の日産グローバル本社。22日午後4時半に始まった臨時取締役会は、4時間という異例の長さに及んだ。金融商品取引法違反容疑で逮捕されたカルロス・ゴーン容疑者の会長職と代表取締役の解任提案について、テレビ電話で参加したルノー出身の2人の取締役が説明を要求。西川広人社長が詳細な経緯や解任理由を話すなど時間を費やした。「異議なし」。解任提案は7人の取締役の全会一致で決議された。19年間にわたるゴーン体制が終わった瞬間だった。 「あまりにも一人に権限が集中し過ぎるのは問題。それが(不正の)誘因になったのは間違いない」。西川社長はゴーン前会長の不正を明らかにした19日の記者会見で、日産のガバナンス(企業統治)のあり方に問題があったと繰り返した。前最高執行責任者の志賀俊之取締役も「日産としていろいろとガバナンス面を改善してきたつもりだったが、不十分だった」と反省の弁を述
無資格の従業員が完成車の検査を行う不正が昨年秋に発覚した日産自動車で9日、検査の測定値を書き換えるという新たな不正が発覚した。昨秋以降も別の不正が行われていたことになり、法令順守に対する意識の低さや「ごまかし体質」の根深さが浮き彫りになった格好だ。西川広人社長は同日の記者会見に出席しておらず、説明責任のあり方も含めて経営責任を問われることになりそうだ。 「原因の深掘りをして、問題が起きない仕組みを作るのが第一義的な責任だ」。生産を統括している山内康裕執行役員は横浜市内の本社で行った記者会見でこう強調した。社長が会見に出席していないことを問われると、「私が(再発防止)対策の責任者なので説明している」と述べるにとどめた。
日産自動車が、欧州でディーゼルエンジンを搭載する乗用車の販売から撤退する方針を固めた。欧州で厳格化する環境規制に対応するためで、乗用車の車種を新型に切り替えるタイミングでディーゼル車を廃止する。電気自動車(EV)など電動車両の開発に経営資源を集中する考えだ。 日系大手では、トヨタ自動車も新型の乗用車からディーゼル車の設定をなくす方針。欧州で規制強化を受けた「ディーゼル… この記事は有料記事です。 残り280文字(全文466文字)
ロイター通信は7日、日産自動車とフランスのルノーが、フランス政府が保有する、約15%のルノー株の大半を買い取ることを検討していると報じた。複数の関係者の話としている。資本関係の強化に加え、ルノーの筆頭株主である政府の経営関与を回避する狙いもある。 これに対し、日産は8日、「3社連合は新たな相乗効果の追求と機能統合を進めているが、各社の株式の持ち合い比率を変更する計画はない。株式の買い取りに関する報道は全くの臆測だ」とのコメン… この記事は有料記事です。 残り324文字(全文539文字)
どのモデルも高性能スペックを誇っていた 日本のGTカー、そして「走り」のパフォーマンスの象徴ともいえる「スカイライン」が、今年デビュー60周年を迎える。人間でいえば、還暦。この間どれだけのクルマが誕生し、消えていったことか……。社会情勢や価値観の変化といった荒波を乗り越え、いまだに愛され続けているスカラインに敬意を表して、ここでその歴史を振り返ってみよう。 「スカイライン」という名称は、「スカイラインの父」として知られる桜井眞一郎氏をはじめとする初代スカイラインの開発陣が、志賀高原のスキーに出かけた際、青い空と白い山並みを走る稜線の美しさに感動し、開発中の新型小型車に「山並みと青空を区切る稜線」=スカイラインという名前を与えようと話し合われたというエピソードで知られている。 ちょうど10年前、スカイラインデビュー50周年に、その命名の地である、群馬県草津町の「芳ヶ平ヒュッテ」に、記念プレー
日産自動車は2日、主力コンパクトカー「ノート」に、ハイブリッド(HV)タイプの新パワートレイン「eーPOWER」を追加して販売を開始したと発表した。これまで電気自動車(EV)の開発・製造に重点を置いてきた日産だが、エコカーのラインアップを増やすことで、HVで圧倒的なシェアトップを誇るトヨタ自動車に対抗し、国内販売を強化する方針だ。 横浜市の日産本社で行われた発表会には、タレントの柳沢慎吾さんをゲストに迎えた。これまで10台以上車を乗り換え、車好きで知られる柳沢さんは試乗の感想を「半分アクセルを踏んだだけで加速感がすごい」と乗り心地の良さを強調、「私は瞬発力はあるが持久力はないけれど、ノートは瞬発力も持久力もある」といって笑いを誘った。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く