世界知的所有権機関(WIPO)などが10日公表した2018年版の「技術革新ランキング」によると、中国は前年より五つ順位を上げ17位となり、ランキング開始以来、初めて上位20位に入った。研究開発を重視する政策が知識集約型産業への転換を導いていると評価された。スイスが首位、日本は前年より順位を一つ上げて13位だった。 中国の上位20位入りは、技術革新の先進地域となったことを意味し、WIPOのガリー事務局長は「多極的… この記事は有料記事です。 残り298文字(全文506文字)
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石油元売り大手の出光興産と昭和シェル石油は10日、2019年4月に経営統合することで合意したと発表した。統合に反対してきた出光の創業家側が取締役2人の推薦などを条件に統合を容認。3年に及んだ協議が決着し、ガソリンスタンド「エネオス」などを展開する最大手JXTGホールディングスに次ぐ元売り大手が誕生する。国内需要の先細りを背景に再編が相次いだ業界は2強時代を迎える。 東京都内で記者会見した出光の月岡隆会長は、16年6月に創業家が合併反対を表明後、統合協議が停滞した2年間を振り返り「両社にとって必要かつ貴重な時間だった。これから前だけを向いて進んでいく」と強調。昭和シェルの亀岡剛社長も「違う歴史や文化を持ちながら、同じ目標に向かって進んでいくことで素晴らしい会社ができる」と意気込んだ。
西日本に停滞した梅雨前線による大雨で、国が災害に備えて洪水予報や水位を周知する対象の2018河川のうち、13.5%に当たる274河川で氾濫が起きる恐れがある水位「氾濫危険水位」を超えていたことが、国土交通省のまとめで明らかになった。専門家は「前線の影響としては前例がないほどの雨だった」と指摘している。 河川は台風や大雨に備え、川ごとに水防団出動の目安「氾濫注意水位」▽避難準備情報の発表判断の目安「避難判断水位」▽避難勧告の発令判断の目安「氾濫危険水位」--などと流量に応じて危険度が定められている。危険水位を超えると、水が堤防を越え、家屋の浸水などの被害が出る恐れがあるとされる。
政府は10日の閣議で、金融庁の森信親長官(61)が退任し、後任に遠藤俊英監督局長(59)が昇格する人事を了承した。強烈なリーダーシップで金融行政を改編し、金融機関に自己改革を迫った「森路線」が継承されるのか、金融業界の注目が集まっている。 2015年7月に就任した森氏は、「検査と処分」を中核としてきた金融行政を、「育成」に転換することに取り組んできた。その柱が、検査局が担ってきた立ち入り検査と、監督局が行う日常の聞き取り調査を一体化するモニタリング改革だ。「重箱の隅をつつくような検査で金融機関を萎縮させてきたことへの反省」(金融庁幹部)が背景にあり、今月17日付の組織改編では、検査局を監督局に統合して機能を一本化。さらに総務企画局を、金融行政の戦略立案を担う「総合政策局」と、市場機能の強化などを担当する「企画市場局」に分割する大ナタを振るった。 一方、金融機関に対しては一貫して「生き残りの
【バンコク西脇真一】タイ北部チェンライ県の洞窟に取り残された地元サッカーチームの少年12人とコーチの13人について、タイではインターネット上の一部で「自ら洞窟に入って行った」といった批判や自己責任論が見られるものの、大きな声にはなっていない。子供が大切にされる国情や、国民の9割以上が信仰する仏教に根差した考え方も背景にあるとみられる。 タイのネット上では「彼らは自ら洞窟に入り籠もっていた。雨期に入るなんてただの不注意ないたずらっ子だ」などの批判が出ている。また、政府高官が「自然災害の被害者」だとして見舞金を出す方針を示したことなどにも、お金は洞窟の排水で水害を被った農民がもらうべきだという意見や「洞窟にいるだけでお金がもらえるなら、私も入りたい」といった書き込みもある。
戸籍上は男性でも性自認に基づき入学を希望するトランスジェンダーの学生受け入れについて説明するお茶の水女子大の室伏きみ子学長=東京都文京区で2018年7月10日、和田大典撮影 日本女子大、津田塾大、東京女子大、奈良女子大も検討 お茶の水女子大(東京都文京区)は10日、記者会見を開き、戸籍上は男性でも性別を女性と認識しているトランスジェンダーの学生の入学を、2020年4月から認めることを正式に公表した。文部科学省によると、国内の女子大でトランスジェンダーの女性を受け入れるのは初めてのケースとみられる。 戸籍上の女子に限っていた出願資格を「戸籍または性自認が女子」と改定。入学試験前に受験生の申し出を受け、資格を確認する。性自認を認定する具体的な方法は今後設置する委員会で、サポートの方法や更衣室など施設の整備を含めて検討するとした。
「創業家の反乱」で3年にわたって迷走してきた出光興産と昭和シェル石油の経営統合計画が来年4月にようやく実現する見通しとなった。猛反対してきた出光大株主の創業家側が急転直下、翻意した背景には、出光経営陣との協議再開をお膳立てした、旧村上ファンド代表の村上世彰氏の存在もあった。 「創業家側と今年4月ごろから協議を再開。(統合後の)経営理念や収益計画に関して相互理解が深まり、最終的に合意できた」。出光の月岡隆会長は10日の記者会見で創業家側から統合への同意を取り付けた経緯を説明。「(モノ言う株主として知られる)村上氏から創業家に統合の必要性を助言してもらったことが関係改善につながった」と明かした。 出光と昭和シェルは2015年7月に経営統合で合意。その後、17年4月の合併を目指す方針を打ち出した。しかし、出光は1940年の設立以来、創業者の故出光佐三氏の方針の下、欧米メジャーに対抗する日本資本の
【チェンライ(タイ北部)西脇真一】タイ北部チェンライの洞窟に取り残された少年ら13人の救出で、救助当局は10日も洞窟内に残る5人全員の救出に全力を挙げた。タイメディアなどはうち3人が既に洞窟を出たと報じた。地元サッカーチームの11~16歳の少年12人とコーチ(25)が洞窟に入って18日目。全員の生還が近づいている。 一方、タイ保健当局者は同日、記者会見し、9日までに救出された8人の体調について「発熱はなく良好だ」と明らかにした。
政府は10日、豪雨被害の対応として、体育館などの避難所へのクーラー設置を急ぐ方針を決めた。自治体負担が生じない形を取り、国主導で設置を進める。被災自治体の要請を待たずに物資や人員を送る「プッシュ型支援」を進め、コンビニエンスストアなどに向かう運搬車両を「緊急車両」扱いとし、食料や飲料水などの提供を加速する。国の予備費などからまず約20億円を拠出する。 10日は首相官邸で、杉田和博官房副長官がトップの省庁横断型の「生活支援チーム」の初会合が開かれ、安倍晋三首相は「暑さが厳しくなる中、被災地で多くの方々が困難な避難生活を余儀なくされており、きめ細やかな支援は急務だ」と強調した。また「予備費を活用し水、食料、クーラー、仮設トイレといった物資の『プッシュ型支援』を一層強化する」と明言した。首相は11日から岡山県など被災地視察を始める。
【フランス-ベルギー】後半、フランスのウンティティ(左から2人目)が先制ゴールを決めてチームメートに祝福される=ロシア・サンクトペテルブルクで2018年7月10日、長谷川直亮撮影 <1点をめぐる攻防が熱い!>写真特集はこちら サッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会は10日(日本時間11日3時)、サンクトペテルブルクで準決勝のフランス対ベルギー戦が行われ、フランスが1-0でベルギーを破って決勝に進出した。 前半は互いにチャンスを得ながら0-0だったが、後半6分、フランスがCKからウンティティのヘディングでゴールを決め先制した。フランスはベルギーに押し込まれる時間帯が続いたが、堅い守備で、逃げ切った。 フランス(国際サッカー連盟=FIFA=ランキング7位)は準優勝した2006年ドイツ大会以来3大会ぶり3回目の決勝進出となった。初優勝を狙ったベルギー(同3位)は準決勝で力尽きた。 <引き継が
西日本を中心とした豪雨の被災地では、浸水被害によるがれき撤去などで破傷風などのリスクが増す。猛暑のため避難所を含めた熱中症や夏風邪への警戒も必要で、国や専門家は注意を呼びかけている。 洪水後のがれき撤去や浸水した自宅の後片付けの際には、普段は土の中にいる破傷風菌や肺炎の症状を引き起こすレジオネラ菌への注意が必要となる。手足に傷を負ったり、土ぼこりを吸い込んだりすることで感染する。感染症の専門家らでつくる日本環境感染学会に所属する、東北大学医学部の吉田真紀子助教(感染症疫学)は「片付けの際はマスクと厚底の長靴、厚い手袋を着用してほしい」と話す。 猛暑の中での避難所生活も感染症のリスクを高める。普段より衛生状況が悪くなる上、人が密集しているため、同学会は、下痢や嘔吐(おうと)が広がらないよう、トイレ後の手洗いの徹底や、タオル共有の禁止を呼びかけている。手足口病や咽頭結膜熱、ヘルパンギーナなど普
海外で日本酒人気が爆発中だ。日本国内の出荷量はピークだった約40年前の半分以下に縮んでいるものの、海外では愛好者が着実に増え、2017年の輸出額は8年連続で過去最高を更新した。一方、現地生産の拡大などグローバル化に伴う新たな課題も浮上している。【加藤明子、北京・赤間清広】 「和食ブーム」で身近に 北京市中心部にある「羅勒家」(バジル屋)は、油を控えたヘルシーな中国料理が売りの人気店。ドリンクリストにはワインや中国酒に交じって佐賀県の地酒「春の海」があった。 羅勒家の房蔚・最高経営責任者(CEO)は中国の名門、清華大学で経営学修士(MBA)を取得した若手起業家。「日本酒は魚料理や肉料理に特に合う。中国でも日本酒好きがすごく増えているからね」と創業当時から日本酒をメニューに加えているという。
記者会見する朝日放送テレビの山本晋也社長=大阪市福島区の朝日放送テレビで2018年7月10日午後2時12分、倉田陶子撮影 「誘拐事件を肯定的に描いている」などと、放送前から批判が上がっていた朝日放送テレビ(ABCテレビ、大阪市福島区)制作の連続ドラマ「幸(さち)色のワンルーム」について10日、同社の山本晋也社長は記者会見で「いろんなご意見があることを承知した上で、中身を精査し、当社の基準に沿って放送を決めた」と説明した。 ドラマは、「はくり」さんの同名漫画(スクウェア・エニックス刊)が原作。テレビ朝日(東京都港区)が放送予定を取りやめるなど波紋が広がっているが、山本社長は「テレビ朝日の編成の判断で、コメントする立場ではない」とした。また、「実際の誘拐事件を参考にしているのではないか」という批判に対しては「原作者や出版元と話し、あくまでフィクションだと判断した」と述べた。
西日本を中心にした豪雨災害の被災者や、被災地支援を考えている人たちに役立つ情報で、主に被害の大きかった地域に関わるものを集めました。 ■鉄 道 JR在来線の運転見合わせは次の通り。 <近畿>山陰線(福知山-和田山)、舞鶴線(綾部-東舞鶴)、播但線(寺前-和田山) <中国>山陽線(笠岡-海田市、岩国-徳山)、福塩線(福山-神辺、府中-三次)、因美線(用瀬-津山)、姫新線(上月-新見)、芸備線(新見-広島)、津山線(岡山-津山)、伯備線(倉敷-上石見)、木次線(出雲横田-備後落合)、呉線(糸崎-広島)、岩徳線(岩国-徳山) <四国>予讃線(今治-松山、伊予市-宇和島)、土讃線(阿波池田-土佐山田)、予土線(宇和島-窪川)
実験では人工的に起こした波をマングローブに当て、波の力を弱める効果を検証する=神奈川県横須賀市で、大場あい撮影 台風に伴う高潮・高波被害を減らそうと、マングローブが波の力を弱める効果を検証する実験を京都大や茨城大などの研究チームが進めている。地球温暖化の進行に伴って強い台風が増えると予測され、沿岸部の被害の深刻化が懸念されている。チームは実験結果を基に、アジア・太平洋地域の途上国で、最適な植林など温暖化に伴う被害を減らす具体的な「適応策」を提案する。 マングローブは、亜熱帯や熱帯の海水と淡水が混じり合う汽水域に生息する植物の総称。波を弱め、津波の被害などを減らすことが知られている。だが、植物が波を弱める詳しいメカニズムや具体的な軽減効果などははっきりしていなかった。
お茶の水女子大(東京都文京区、室伏きみ子学長)は10日、記者会見を開き、戸籍上は男性でも自身の性別が女性と認識しているトランスジェンダーの学生を2020年4月から受け入れることを発表した。室伏学長は「多様性を包摂する社会の対応として当然のことと考えた。真摯(しんし)に学ぶことを受け入れるのは自然な流れだ」と説明した。 これまで「女子」としていた入試の出願資格を今後、「戸籍または性自認が女子」と改める。実際の入試では… この記事は有料記事です。 残り306文字(全文516文字)
西日本を中心に甚大な被害を出した豪雨は、台風の中心付近に匹敵するほど大量の水蒸気を含んだ気流がもたらしていたことが、坪木和久・名古屋大教授(気象学)の分析で分かった。昨年7月の九州北部豪雨をもたらした気流の水蒸気量より約10~20%多かったという。非常に湿った空気が停滞する梅雨前線に流れ込み、記録的な豪雨につながったと考えられる。 今回の豪雨では、台湾から沖縄付近の東シナ海で3~6日に多数の活発な積乱雲が発生し、上空まで大気を湿らせ続けた。この大量の暖かな水蒸気を含んだ空気が南西風に乗って北東方向に進み、本州付近に停滞していた梅雨前線に供給され続けた結果、前線が活発化し、広い範囲で長時間の降雨をもたらしたとみられる。
安倍晋三政権は6月に決定した「骨太の方針」で、外国人労働者受け入れに大きくかじを切った。その理由として、深刻化する人手不足が「経済・社会基盤の持続可能性を阻害する可能性」に触れる。これに対し、外国人が働く現場からは「移民政策なき移民の拡大」との批判も出ている。【井田純】 法務省入国管理局は「移民政策は一貫して認めていない」と説明するが、日系人への定住者ビザ発給や外国人技能実習制度などで、日本への移住者は増え続けている。経済協力開発機構(OECD)の統計では、外国人の移住者数は2015年に39万人を超えて加盟35カ国中4番目に多くなった。翌16年には42万人超となり、3位の英国に約2万6000人差で迫っている。 さらに増やそうというのが「骨太の方針」だ。「移民政策とは異なるものとして、外国人材の受け入れを拡大する」と明記。これまで、単純労働を目的とした入国を原則認めてこなかったが、農業、介護
西日本を襲った記録的な豪雨は、昨年7月の九州北部豪雨の被災地、福岡県朝倉市にも打撃を与えた。復旧工事や市民生活のためにかけた応急の橋は崩落し、道路も濁流で削り取られていた。昨年の豪雨から1年が経過したが、復興への道のりはまた険しくなった。 朝倉市杷木松末(はきますえ)の乙石川沿い。応急仮設道路が川の増水によって大きく削られていた。普段は復旧を進める工事車両が行き交うが、大型車両が通れない道幅だ…
突然の土砂崩れは、農作業をしながら静かに暮らしていた東広島市西条町下三永、木和田哲雄さん夫婦と長男ら一家の計4人の暮らしを一気にのみ込んだ。かろうじて逃れた40代の長男以外は死亡が確認されたり、安否不明のままとなったりし、近所の住人は「山や畑に親しんだ一家が不運に見舞われた」と一様に悲しみに暮れた。 木和田さんは今年で80歳とみられ、安否不明のまま。妻ちず子さん(70)と長女洋子さん(45)は8日、死亡が確認された。
イスラエル・ハマス戦闘 パレスチナ自治区ガザ地区を支配するイスラム組織ハマスが2023年10月7日、イスラエルへの戦闘を開始しました。
「ばあちゃん、大丈夫やけん」。地区の中心部を流れる肱川(ひじかわ)が氾濫し、5人が亡くなった愛媛県西予市の野村地区。水位は民家の2階まで達し、町中が濁流にのまれる中、会社員の加藤圭司さん(25)は祖母(79)と近所の夫婦と励まし合いながら、民家の屋根にしがみつき、生き延びた。 「川の水位が上がっているらしい。避難するぞ」。7日午前6時過ぎ、加藤さんは父にたたき起こされ、祖母と2人で家を出た。 自宅前に止めていた車のタイヤは水につかっていたが、祖母を乗せ、高台の中学校を目指した。だが、すぐにあふれ出た水に襲われ、肱川にかかる三島橋のたもとで車の後部が浮いた。ドアを開けようとしたが、水圧で動かない。車はコントロールを失ったまま10メートルほど流された。窓を開けて脱出し、祖母も両手をつかんで引っ張り出した。同じく立ち往生していた近くの「小玉畳店」の夫婦とともに目の前の2階建て民家に逃げ込ん…
イスラエル・ハマス戦闘 パレスチナ自治区ガザ地区を支配するイスラム組織ハマスが2023年10月7日、イスラエルへの戦闘を開始しました。
西日本を襲った記録的な豪雨により多くの命が犠牲になった。一方で、一度は死を覚悟しながら名も知らぬ人に助けられた夫婦や、危機的な状況から九死に一生を得た家族もいる。無事だった人々は命の重みをかみしめつつ、周囲の犠牲者に思いを寄せている。 堤防が決壊し2400人以上が一時孤立した岡山県倉敷市真備町地区では、複数のボートが住民を助けて回った。「困った時はお互いさま」。名乗ることもなく救助に奔走した無名の人々に、住民たちは「一言でもお礼が言いたい」と感謝の思いを募らせている。 7日午後、同地区の親族宅に避難していた天辰(あまたつ)義輝さん(78)は、2階で親族4人と肩を寄せ救助を待っていた。激しい雨の中、目に障害のある三女(44)と足の不自由なおい(54)を連れて避難することはできなかった。
トランプ米大統領(右)から最高裁判事に指名されたカバノー氏(右から2人目)とカバノー氏の家族=ホワイトハウスで9日、AP 【ワシントン高本耕太】トランプ米大統領は9日夜(日本時間10日午前)、今月末で連邦最高裁判事を引退するアンソニー・ケネディ氏の後任として、保守派として知られるカバノー連邦控訴裁(高裁)判事(53)を指名した。保守派の指名を公約してきたトランプ政権による2人目の判事指名。議会上院の承認を経て就任すれば、米国の政治・社会に大きな影響を与える最高裁判事の構成は保守派の明確な優位が確立する。 ホワイトハウスで指名を発表したトランプ氏はカバノー氏について「明晰(めいせき)で効果的な文体を備えた卓越した法律専門家。同時代で最も優れた法律家の一人」と述べた。
西日本を中心にした豪雨災害は、日を追うごとに甚大な被害の実態が明らかになってきた。被災地にはボランティアの問い合わせが相次ぐが、周辺にはまだ危険な場所が多く、高速道路の通行止めも目立つ。専門家は「今後すぐに延べ数十万人規模のボランティアが必要になる」と指摘するが、「今は受け入れ先の承諾がない限り、直接被災地に行ったり支援物資を送ったりしないでほしい」と冷静な対応も求める。 西日本高速道路によると、広島県などで高速道路の多くが寸断。復旧のめどが立っていない区間は少なくとも全国で7区間に上る。山陽道は1週間程度で全通する見通し。被災地周辺の一般道も土砂崩れなどで通行止めが相次ぎ、流木なども残る。車での乗り入れは危険な場所もあり、交通渋滞を起こす恐れもある。
西日本を中心とした豪雨災害で土砂災害が相次いだ広島県呉市は、周辺市町とつながる主要道路の大半や鉄道網が寸断され、中核市の市全体が「孤立状態」となる異常事態に陥っている。市では10日も真夏日が予想されている。給水や物流が滞っており、約23万人の市民生活を脅かしている。 「水も食料も何もこん。孤立が続けば、みんな干からびてしまう」。10日朝、がれきや流木が今も残る市西部の天応地区。不通となったJR呉線の線路上に設営された給水所で、近くの田辺一郎さん(73)は、空のペットボトル4本を抱えてうつむいた。毎日4、5回足を運ぶが、いつも2時間ほど並ぶ。 市では約9万世帯で断水が続くが、給水車は交通渋滞などで頻繁に出入りできず、各地の給水所には水を待ち望む住民らが長い列を作っている。
「平成最悪の豪雨被害」をもたらした西日本豪雨。広い範囲で土砂崩れや河川の氾濫が多発し、甚大な被害となった。
西日本を中心とした記録的な豪雨被害はさらに拡大し、毎日新聞の集計で10日午後0時半現在、13府県で死者が131人、安否不明者は少なくとも84人に上った。生存率が急激に低下するとされる「発生から72時間」を既に経過。真夏日が予想される被災各地では、救助、捜索活動が続いている。 今回の豪雨では、多くの高齢者が犠牲になった実態も明らかになってきた。地区の約3割が浸水した岡山県倉敷市真備(まび)町では28人が死亡。県によると、年齢が判明した20人はいずれも65歳以上の高齢者だった。 真備町地区では1級河川・高梁川水系の支流が決壊。短時間のうちに濁流が住宅をのみ込んだとされ、災害弱者の高齢者が避難できないまま犠牲になった状況が浮き彫りになった。
記者会見の終わりに握手をして写真撮影に応じる昭和シェル石油の亀岡剛社長(左)と出光興産の月岡隆会長=東京都千代田区で2018年7月10日午後0時16分、西本勝撮影 石油元売り大手の出光興産と昭和シェル石油は10日、2019年4月に経営統合することで合意したと発表した。統合に反対していた出光創業家側が賛成に回ったことで、15年7月の方針発表から3年を経て、実現の見通しが立った。石油元売りでは、最大手のJXTGホールディングスに次ぐ企業が誕生することになる。 経営統合は今年12月に両社が臨時株主総会を開いて承認を得たうえで、来年4月1日に出光が昭和シェルの発行済み株式全てを取得する株式交換によって実施する。統合会社の商号は「出光興産」とするが、「出光昭和シェル」のブランド名を使用する。 統合会社の取締役会のメンバーは出光、昭和シェルからそれぞれ3人、出光創業家から2人を出す予定。出光と昭和シェ
【ロンドン矢野純一】欧州連合(EU)からの離脱を巡って、EUに妥協した新たな交渉方針を示したメイ英首相と対立し外相を辞任したボリス・ジョンソン氏は9日、「(英国は)EUの植民地という地位に向かっている」と非難した。離脱交渉の責任者のデービス離脱担当相の8日の辞任に続く主要閣僚の辞任で、離脱交渉の行方が危ぶまれている。 ジョンソン氏はEUからの完全な離脱を求める離脱強硬派で、2016年の国民投票で離脱運動を主導した。ジョンソン氏はメイ氏に宛てた辞任の書簡で、EUの定める製品や農産物の規格といった通商ルールなどを受け入れるとした新たな離脱交渉の方針について、「(中途半端な)準離脱」と指摘。「英国の経済の大部分はEUのシステムに縛られ、英国が独自に決めることができなくなる。離脱の夢は死んだも同然だ」と批判した。
活発な梅雨前線による記録的な大雨の影響で、国宝・彦根城の城内で国の特別史跡に指定されている内堀の一部が崩落した、と滋賀県彦根市教委文化財課が9日発表した。 山崎御門の南側にあり、堀から天守側に立ち上がる「腰巻石垣」と呼ばれる石垣で、幅3.8メートル、高さ1メートル、深さ70センチにわたり崩落。当面…
東京都豊島区が、名前や本籍地、生年月日などの個人情報が記載された戸籍証明書の実物コピーを、外部の委託業者に提供していたことが、9日分かった。戸籍の受理証明書など届け出交付数の少ない書類をパソコンに入力する際などの「見本」として、書類のサンプルではなく「本物」を提供したという。区は10年以上にわたり、1社に計約450枚の戸籍証明書を渡していた。高野之夫区長が同日の区議会全員協議会で明らかにした。【福沢光一】 高野区長は「個人情報の目的外使用にあたる個人情報保護条例違反。業者から指摘を受けるまで気付くことができなかったのは痛恨の極みだ。誠に申し訳ありません」と陳謝した。戸籍証明書はすべて回収しており、これまでに個人情報の外部漏えいは確認されていないという。
大槌町役場旧庁舎解体工事の一時執行停止や調査特別委員会の設置を求めた3件の議題(議員発議)は5対7の賛成少数で否決された=岩手県大槌町役場議場で、2018年7月9日午後、中尾卓英撮影 岩手県大槌町役場旧庁舎の解体工事を巡って、町議5人が工事の一時執行停止などを求めた臨時町議会(定数13)が9日開かれた。執行停止のほか調査特別委員会の設置を求める決議など3本の議案(議員発議)はすべて賛成少数で否決され、「町民の疑問」に答える機会は門前払いされた。【中尾卓英】 解体工事は先月18日に内部解体工事着手後、建設リサイクル法の事前通知や大気汚染防止法のアスベスト事前調査などを怠ったことが判明。長期休止に追い込まれている。 発議した東梅守議員は、▽沿岸部の自治体で唯一避難指示を出せないまま人口の1割弱にあたる1286人もの犠牲者を出した防災体制▽高台の中央公民館に災害対策本部を移設しないまま旧庁舎で多
大分県警臼杵津久見署の50代の巡査部長がパトカーで大分県津久見市内をパトロール中、一方通行の市道を逆走し反則切符を切られたことが9日、分かった。同署によると、8日午後3時ごろ、パトカーには助手席に20代の巡査も同乗。2人とも上司に報告せず、外部からの指摘で分かったという。 同署は、現場を確認するなどして巡査部長…
岡山県倉敷市真備町地区で起きた浸水被害について、支流の小田川が本流の高梁川に合流する際に水がせき止められる形となる「バックウオーター現象」が起き、水位が上昇した小田川の堤防が決壊した可能性があることが国土交通省への取材で分かった。小田川は以前から水が流れにくく氾濫の危険性が高いことで知られ、国が来年度から10年かけ、合流地点を移して水位を下げる工事に着工する予定だった。 国交省によると、小田川は合流地点から上流に3.4キロで100メートル、同6.4キロで50メートルにわたって決壊した。
岡山方面から入荷するパンが品切れとなり、お断りが掲示された売り場=香川県のコープ栗林店で2018年7月9日、植松晃一撮影 西日本豪雨の影響で流通網が混乱し、香川県内のスーパーなどでも一部商品が品薄となっている。瀬戸中央道が長時間ストップして輸送に支障が出たのに加え、岡山や広島などで操業を停止しているメーカーもあるためだ。徐々に解消しつつあり、店舗も「おことわり」を掲示して対応しているが、完全復旧の見通しは各社とも立たない状況だ。 豪雨では、瀬戸中央道が7日午前5時半に上下線で通行止めとなった。香川へ向かう下り車線の規制は午後4時に解除されたものの、本州側の高速道路で通行止めが起きたり、一般道で冠水したりした。
劣化が指摘された下関陸上競技場のトラック=山口県下関市向洋町の市営下関陸上競技場で、2018年7月9日、上村里花撮影 下関陸上競技場(山口県下関市向洋町)が日本陸上競技連盟(陸連)の公認を更新できない可能性が出ていた問題で、下関市は9日、公認は保留(不合格)になったと発表した。1年以内に陸連が求める改修をして検定に合格すれば、今年にさかのぼって公認が認められる。市は今後、公認認定に向け、改修についての検討を早急に進める。【上村里花】 市観光スポーツ部の吉川英俊部長によると決定は4日付で、市には6日に文書で届いた。陸連が求めているのは、劣化が著しいトラックの3~8レーンの全面改修などで、全体で約2億5000万円以上かかる見込み。3~8レーンの全面改修は5年前の前回認定時にも指摘されたが、国の補助金を受けて改修してから間がなかったことや、多額の費用を市単独で準備するのが難しいことなどから先延ば
北海道東部沖の太平洋でサンマ流し網漁が始まり、釧路港で10日、全国に先駆けて初水揚げがあった。釧路市漁協によると、地方卸売市場での初競りで1キロ3万3000円の値が付き、2016年の2万9000円を上回って過去最高だった。 釧路港では同日早朝、箱に入ったサンマが次々と水揚げされた。同漁協によると、… この記事は有料記事です。 残り178文字(全文328文字)
無資格の従業員が完成車の検査を行う不正が昨年秋に発覚した日産自動車で9日、検査の測定値を書き換えるという新たな不正が発覚した。昨秋以降も別の不正が行われていたことになり、法令順守に対する意識の低さや「ごまかし体質」の根深さが浮き彫りになった格好だ。西川広人社長は同日の記者会見に出席しておらず、説明責任のあり方も含めて経営責任を問われることになりそうだ。 「原因の深掘りをして、問題が起きない仕組みを作るのが第一義的な責任だ」。生産を統括している山内康裕執行役員は横浜市内の本社で行った記者会見でこう強調した。社長が会見に出席していないことを問われると、「私が(再発防止)対策の責任者なので説明している」と述べるにとどめた。
「オウム真理教の狂気」は終わっていない!/上 「麻原彰晃」ら元死刑囚の「神格化」は始まるのか=作家・ジャーナリスト、青沼陽一郎 7月6日。平成の事件史に刻まれる節目の日となるだろう。一連のオウム真理教事件の確定死刑囚のうち、教祖と元教団幹部らの計7人の刑が執行された。だが、事件が終焉を迎えたわけではない。現在も信者を増やし続ける教団は今後、どこへ行くのか。 ノートを開くと、黒くて細い虫が這(は)ったような線と点が躍っている。傍聴席に座って、証言台から聞こえてくる言葉を書き取った、私だけに判読可能な文字だ。裁かれる者の“声”を、私の耳を通して聞き、私の身体の中を通って、手元のノートに記録していく。 オウム事件に限らず、これまでに数多くの刑事裁判を傍聴取材してきた。そこで死刑判決を受けた被告人の刑… この記事は有料記事です。 残り4793文字(全文5081文字)
政府は9日、豪雨被害の拡大を受けて安倍晋三首相が11~18日の欧州・中東訪問を中止し、激甚災害指定を検討するなど対応に追われた。杉田和博官房副長官をトップとする被災者生活支援チームを首相官邸に置き、被災地の要請を待たずに食料などを輸送する「プッシュ型支援」などを実施する。ただ、被害が想定をはるかに超える中で政権の対応に疑問の声もあり、危機管理のあり方や迅速な復旧策が問われそうだ。 首相は9日、政府の非常災害対策本部で「暑さが厳しくなり、被災者へのきめこまかな支援は急務だ」と強調した。野党6党派は菅義偉官房長官に対し、災害対応を最優先するよう要請。与党は10日に予定した参院内閣委員会への首相出席を見送った。首相は被災地を視察する考えで、与党には大型の補正予算編成を求める声が上がる。
各地で記録的な降雨量となった西日本豪雨。ほぼ同時に広範囲で土砂災害や浸水被害が発生し、自治体は被害把握や救助活動に追われ、混乱した。気象庁も大雨特別警報を異例の11府県について発表。広域の住民に避難を促したが、逃げ遅れや避難中の被害が相次いだ。「想定外」への備えが改めて問われている。 「災害の範囲だけで言えば2011年の東日本大震災級の規模だ」。京都大防災研究所の松四雄騎准教授(山地災害環境学)は、今回の豪雨をこう評価した。大雨による洪水や土砂崩れが重なった複合災害は、複数の府県で同時多発的に起こり、広域災害への対応の難しさを浮き彫りにした。 14年に土砂災害で死者77人が出た広島市の担当者は「これほど広範囲で同時に多発する災害は経験がない」と悲鳴を上げた。4年前の被害は同市安佐南区、安佐北区に集中したが、今回は死者・安否不明者が全8区ある行政区のうち4区にまたがったため、けが人や被害の情
西日本を中心とした豪雨被害は各地で拡大し、毎日新聞のまとめでは、9日午後10時半現在、13府県で125人が死亡、89人の安否が不明となっている。豪雨災害で死者が100人を超えるのは、1983年7月の山陰豪雨(死者112人)以来で、平成では最悪の被害となった。被災地は9日夜以降、生存率が急激に低下するとされる「発生から72時間」を迎える。梅雨が明けて各被災地で真夏日を記録する中、自衛隊や警察などが懸命の救助、捜索活動を続けているが、がれきや土砂などに阻まれ難航している。 死者数の内訳は、広島46人▽岡山36人▽愛媛25人▽京都4人▽山口、福岡各3人▽兵庫、鹿児島各2人--など。防衛省などによると、自衛隊は約2万9000人、警察は19都府県から約680人、消防は16府県から約1000人の態勢で、安否不明者の捜索や孤立した住民の救助活動を続けている。
猛暑の夏。都会の騒がしさを離れ、静かな環境で心と体を整えるのもいい。思い立ったが吉日。人生初の座禅を体験しようと、剣豪・山岡鉄舟(1836~88年)ゆかりの東京・谷中は全生庵(ぜんしょうあん)(東京都台東区)を訪ねた。 ●山岡鉄舟が建立 青空が広がった日曜日。東京都荒川区のJR日暮里駅で電車を降り、下町風情が残る街並みを歩くこと約10分。甘味どころや煎餅屋が軒を連ねるその先に、目指す名刹(めいさつ)が見えてきた。 --臨済宗・全生庵。旧幕臣の鉄舟が1883年、戊辰戦争で亡くなった人々の菩提(ぼだい)を弔うために建立した禅寺だ。鉄舟は、西郷隆盛率いる官軍が江戸に迫る中、幕臣の勝海舟と西郷の仲立ちをし、江戸城の「無血開城」に尽力。明治維新後には明治天皇の侍従を務め、剣、書、禅の道を究めた。全生庵は、中曽根康弘首相(当時)や安倍晋三首相ら政治家、企業経営者が足しげく通い、座禅に取り組む場所として
新たに排ガス測定の不正が発覚し、謝罪する山内康裕CCO(中央)ら=横浜市で2018年7月9日午後5時3分、玉城達郎撮影 無資格の従業員が完成車の検査を行う不正が昨年秋に発覚した日産自動車で9日、検査の測定値を書き換えるという新たな不正が発覚した。昨秋以降も別の不正が行われていたことになり、法令順守に対する意識の低さや「ごまかし体質」の根深さが浮き彫りになった格好だ。西川広人社長は同日の記者会見に出席しておらず、説明責任のあり方も含めて経営責任を問われることになりそうだ。【竹地広憲、川口雅浩】 「原因の深掘りをして問題が起きない仕組みを作るのが第一義的な責任だ」。生産を統括している山内康裕執行役員は横浜市内の本社で行った記者会見で強調した。社長が会見に出席していないことを問われると、「私が(再発防止)対策の責任者なので説明している」と述べるにとどめた。
【ロンドン三沢耕平、ブリュッセル八田浩輔、ワシントン高本耕太】トランプ米大統領が打ち出す保護主義策によって米欧関係に深い亀裂が走っている。高い関税をかけ合う「貿易戦争」だけでなく、米国が離脱したイラン核合意を巡る対立も深刻化。トランプ氏は10日から欧州を訪問するが、最近は怒りの矛先を中国から欧州にシフトさせるかのような発言も続けており、関係改善の糸口は見えていない。 トランプ氏は11日に開幕する北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に出席する。欧州側の加盟国にとってはトランプ氏の「NATO軽視」とロシア接近に不安を抱える中での開催となる。カナダで開いた先の主要7カ国首脳会議(G7サミット)では貿易問題で米欧が激しく対立。トランプ氏との顔合わせは、「けんか別れ」に終わったそのサミット以来となる。
お天気の「はれ」を大きい辞書で引くと「晴れ」と並んで「霽れ」という表記がある。この「霽」、漢字としては「晴」よりもずっと古い時代からある字で、雨かんむりの下の「齊」には終わるという意味がある▲つまり雨が終わって晴れるという変化を示す霽なのだそうな。円満字二郎(えんまんじ・じろう)さんの「雨かんむり漢字読本」(草思社)からの受け売りだが、漢字を生み出した中国古代の占師の関心が、もっぱら天気の変化にあったことの表れのようだ▲記録的な豪雨から一転、梅雨明けに--この「霽れ」を複雑な思いで迎えた西日本の被災地である。泥に埋まった街並みと続く土砂災害の危険、寸断された交通網、そして避難先での暮らし。それを夏の太陽が焦がし、炎暑が包んだ▲梅雨末期の大雨は必ずしも珍しくない西日本だ。しかし九州から岐阜県に及ぶ広域で、同時多発的に観測史上かつてない雨量がもたらされた今回だった。とくに瀬戸内海地域の大きな被
何とも不安な雲行きである。 北朝鮮を訪れて政府高官と会談したポンペオ米国務長官が「前向きな会談だった」と述べたのに対し、北朝鮮外務省は「一方的でギャングのような非核化要求」と米側を強く非難する声明を出した。 話が全くかみあわない。が、根本的な問題は、6月12日の米朝首脳会談で「完全な非核化」に合意したにもかかわらず、北朝鮮は具体的な行動を起こそうとしないことだ。 今回、金正恩朝鮮労働党委員長が長官と会談しなかったことも北朝鮮側の熱意の欠如を感じさせる。 しかも米主要メディアは情報機関の分析に基づき、北朝鮮が非核化どころか核施設の拡充を進めているなどと報じている。事実なら北朝鮮は国際社会をまた欺くことになる。 ポンペオ氏と日韓の外相が、非核化の完了まで対北朝鮮制裁を続けることで一致したのは当然である。 確認しておこう。ボールは北朝鮮のコートにある。米国は韓国との合同軍事演習の中止を発表して非
西日本を記録的な豪雨が襲い、土砂崩れや河川の氾濫など広い範囲で甚大な被害をもたらした。 死者が100人を超したのは短期間の豪雨としては平成に入って初めてだ。安否が不明な人も多く、各自治体が出した避難勧告・指示の対象は最大で約863万人にのぼった。 自衛隊や警察、消防など救援隊が孤立した住民をヘリコプターやボートで救出する作業にあたっている。倒壊した家屋での捜索など、時間との闘いである。 豪雨は、梅雨前線に大量の湿った空気が流れ込んで起きた。南北の高気圧勢力が拮抗(きっこう)したため前線が何日も停滞した。119もの地点で、3日間の雨量が観測記録を更新した。 多くの被害が出た原因は住宅などへの土砂崩れに加え、河川の氾濫が複数の場所で起きたためだ。 岡山県倉敷市の真備(まび)町地区は堤防決壊で、地区の4分の1が水没した。一時は「まび記念病院」で患者ら約300人が取り残される危険な状況になった。
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