安倍晋三首相の所信表明演説に対する29日の各党代表質問では、立憲民主党の枝野幸男代表と国民民主党の玉木雄一郎代表が、憲法改正議論の加速を目指す首相に批判の矛先を向けた。首相は、自民党がまとめた自衛隊の存在明記など4項目の改憲条文案を、同党が今国会で提示することを期待しているが、枝野、玉木両氏は対決姿勢を崩さなかった。 枝野氏の批判は、首相の憲法の認識自体に向いた。所信表明で首相が憲法を「国の理想を語るもの」と説明したのに対し、「憲法は首相の理想を実現する手段ではない。本質は、国民の生活を守るために国家権力を縛ることにこそある」と指摘。「首相の勘違いは今に始まったことではないが、憲法とは何かを一から学び直してください」と呼びかけた。