ちょっとピークを過ぎた感もあるけれど、巷で噂の『スペヤマ』(あるいは『バトヤマ』)こと『SPACE BATTLESHIP ヤマト』を観た。 自分は世代的なものが理由か、「ガンダム」にはのめりこめても「ヤマト」には関心を抱けなくて、オタク第一世代が「ヤマト! ヤマト!」と興奮しているさまを冷めた目でみたりしていたのだけれども、そんな自分も一応基礎教養として観にいかなくてはならなきゃと思ったのだ。 感想を書くと……これまた巷の噂と同じになってしまうのだが、思ったほどクソじゃなかった。この一文に尽きる。 クソじゃなかった原因はなにかというと、佐藤嗣麻子が書く脚本――徹底的にハリウッド映画を参考にした脚本の構造なんじゃないかと思う。きっちり三幕構成。有名俳優全員に作られた見せ場。ショックガンのレベルやら「アイ・ハブ・コントロール」時の揺れやらを利用して、それなりに回収される伏線。『K-20 怪人二