学習参考書などを出版している真珠書院が高校生に向けた小説シリーズ「パール文庫」を創刊した。隔月2点ずつの配本だが、ラインナップがシブい。 創刊は菊池寛「心の王冠」と海野十三「海底大陸」、今月は小酒井不木「少年科学探偵」と寺島柾史「怪奇人造島」が出た。少女もの、SF、ミステリー、海洋ロマンと多様だが、戦前作品ばかり。表紙と挿絵は代々木アニメーション学院の学生が担当し、ライトノベル風のポップな装いになっている。 真珠書院によると、時代を超えて肩ひじ張らずに楽しめる、同世代が活躍する娯楽小説を選んだ。名作でなく、他の文庫では読めない作品を選ぶことで、若い世代に本を発見する喜びを感じてほしい、という。