瀬戸際の銀行・フィンテック連携 銀行とフィンテック企業との間の安全なデータ連携を実現する「オープンAPI」。両者が一丸となり進めてきたこの取り組みに、暗雲が垂れ込めている。両者の契約交渉が遅々として進んでいないためだ。契約まで行き着かなければ、フィンテック企業は、サービス継続の危機に直面しかねない。交渉の舞台裏をレポートする。 バックナンバー一覧 銀行とフィンテック企業は今、安全なデータ連携を可能にする「オープンAPI」の契約交渉を進めている。その交渉の遅れの原因や各社の思惑に、特集「瀬戸際の銀行・フィンテック連携」(全5回)で迫っていく。#1では、昨年12月のある会合において、金融庁の発言が銀行界で物議を醸した訳に焦点を絞った。(ダイヤモンド編集部 田上貴大) APIの契約期限を実質前倒し! 金融庁の通達で焦る銀行界 相互理解が足りない――。業界関係者にそう評される関係性の中で、銀行界と