暗渠(あんきょ)に興奮する。 暗渠は、水路につくられたトンネルのようなもの。用水路や川沿いを歩いていて、突然水路がコンクリートの地面の下にもぐるような場所がそうだ。 入り口を覗くと、中は昼でもまっ暗で、ただごうごうと水の流れる音だけが聞こえたりする。ちょっと怖い場合もあるけれど、でもその先がどこへ通じているのか確かめたい、とも思ってしまう。 なので、もぐってきました。 (三土たつお)
山梨県の東部にある大月市には、たくさんの水力発電所が存在する。 特に桂川(相模川水系)沿いに多く、 付近に行けば水力発電所のパイプをよく目にすることができる。 そんな大月市の水力発電所の一つ、 八ツ沢発電所は明治45年に営業を開始したとても古い発電所。 当時の最先端技術と人海戦術によって作られたその導水路は、 優れた産業遺産として国の重要文化財にも指定されている。 あと数年で営業開始100周年。 そんな歴史ある八ツ沢発電所の導水路を、取水口からたどってみた。 (木村 岳人) スタート地点は駒橋発電所 水力発電の基本的な仕組みは、 高いところから水を落として水車発電機を回し、 電気を作るというもの。 ということは、当然ながらその落とす為の水が必要となるのだが、 八ツ沢発電所は上流にある駒橋発電所から水をいただいている。 駒橋発電所で発電に使った水を、水路を通して八ツ沢発電所にまで引っ張ってい
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