雨。ラジオ体操。 今日もしれっと、あの幹部メンバーに混ざる。 始まるころ、小屋に向かうと既に七人、いた。 あ、また来た。という視線がくるが、敵意の無い、いい意味での無関心さが心地よい。 傘をコンクリートに引っ掛かけはじっこの壁に近いところに立つと、父親くらいの年齢のおじさんが近寄ってきた。 よく来るね、とか、あんた誰とか言われるのかなと様子を伺う。 すると 「だいぶ元気そうになったね」。 びっくりした。 そうでしょうか 「あぁ、前はもっとこう、大丈夫かなって感じで、だいぶ変わった、変わったって感じるでしょ、自分でも」 初めて会う人だ。 見かけたこともない。町内はもちろん、このラジオ体操での中でも存在すら知らなかった。 そうか、老けて見えるんだ私。きっとお仲間の誰かと間違えているんだ。 ああ、こんなおじさんのお友達と間違えられるほどなのかと軽く落ち込みつつ、笑顔で対応する。 「うん。お宅の前