第二次世界大戦中、我が国では戦争画が制作された。その大半は藤田嗣治、宮本三郎、小磯良平ら昭和を代表する男性画家による「作戦記録画」だ。 では女性画家たちはどんな作品を描いていたのだろうか。これまで語られる機会が少なかったのだが、彼女らも戦争画を残している。本書は長谷川春子、桂ゆき(ユキ子)、三岸節子、そして女性画家集団「女流美術家奉公隊」の活動や作品を紹介するとともに、彼女らによる超大作《大東亜戦皇国婦女皆働之図》を紹介する。 ◎書評/紹介 ・asahi_20150816.pdf ・ はじめに 第1章 昭和の画壇事情 1、大正末期から昭和初期の画壇 文展VS在野団体/新しい潮流/帝国美術院改組と国家統制 2、女性画家と画壇 女性画家グループの結成/朱葉会/日本画の女性グループ/女艸会/七彩会/彼女たの「励まし合い」/文学におけるネットワーク/女性画家の「均質性」/プロレタリア美術運動と女性