(CNN) タイの洪水被害は16日までに、首都バンコクへ拡大の様相を深め、政府当局は住民に対し最悪の事態への準備を呼び掛けた。首都を流れるチャオプラヤ川の水位は上昇し、タイ湾での大潮や降雨の影響もあり、バンコクでの被害拡大の有無はここ数日間が正念場となっている。 バンコクを今後数日間内に雷雨が襲うとの気象予報もある。濁流が押し寄せつつある首都北部では洪水阻止の土のう積み上げ作業などを急いでいる。政府当局者によると、タイ北部のダムでは1日当たり70億~80億立方メートルの水が放水され、中部のナコンサワン、アユタヤ両県の洪水被害の拡大を招いている。この放水の影響で10億~12億立方メートルの水がバンコク方面に毎日流れて来ているという。 タイ政府の洪水被害関連サイトによると、これまでの犠牲者数は283人で、2人が行方不明。計76県のうち61県で被害が出て、住民800万人以上が影響を受けている。過