眠らない町、新宿歌舞伎町―― さまざまな欲望と快楽が、今夜も蠢く人間交差点。その一角にあるリキッドルームからコマ劇場前の広場まで、長~い行列が延びている。 ……うわっ! なんですかコレ? エレベーター前にいた同店スタッフに訊くと「さっきまで向こうのマクドナルドまで並んでたんスよぉ」とのこと。 なんか、デリック・メイが初めて<ヴィーナス>に出演したときみたいな感じ? たとえが古くて、すまんけど。 しかし、何か「未知なる世界」を目指して発散されるギラギラぶりは同質。一体どこから涌き出てきたのか……得体のしれない期待感が一帯に吹き溜まる。来年10周年を迎えるリキッドルーム史においても、この夜の行列は「前代未聞のパーティ」序章として末長く記憶に刻まれるに違いない。 それにしても、計り知れない「業」を予感させる夜長の始まりだった。 開場1時間押し。前売りチケットを持っているのに並ばされたお客さんが、