ジェンダー史観者からすれば、女の王や領主もいた欧州に比べ、わが国は封建制度ゆえ女は政治に関与できなかったと言う。天皇の男系優先もその流れを組んでいると「自省史観」論者・保坂 正康氏も指摘する。保坂氏が同性の裏切者かどうかはさて置き、儒教圏は問題外だが、アジアにも女性君主が活躍した例外的な国もある。インドだ。 インド史を聞きかじった方なら、19世紀半ばのセポイの反乱時の勇敢なるラーニー(女王)ラクシュミー・バーイーをご存知だろう。現代インドにある銅像ではサリー姿で剣を振り上げているが、実際は絹のブラウスに乗馬ズボンという西欧風のいでたちで戦っている。彼女と共闘するはずがイギリス側に寝返ったラージャの部下で、彼女側に付いて戦った兵士もいる。 何も西欧の侵略時だけでなく、ラクシュミー・バーイーの先輩に当たる女性君主は他にもいる。ムガルのアクバル帝(在位1556-1605)に自ら軍を率い戦ったのは
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