コードウェイナー・スミスの「アルファ・ラルファ大通り」は偶然と必然の織りなすタペストリーなのだが、その脇道を歩いていてもほんの少しの偶然と必然ぐらいはある。 というかここは、日々思ったこととか読んだ本の感想とかそんなものを書き溜める日記のようなものである。 著 今日泊 亜蘭 販売元/出版社 朝日ソノラマ 発売日 2000 Amazon/bk1/livedoor 公害による環境汚染で寒冷化が進んだため、迫り来る氷河に追われ、赤道付近に洞窟を掘り、細々と暮らさざるを得なくなった未来。 食料の生産もままならないために人肉が貴重なタンパク質源となり、武装化した集団が人狩りが横行していた。まるでコーマック・マッカーシーの『ロード』のような世界であるが、『ロード』と比べると、今日泊亜蘭の描く世界の人々はきわめて前向きなところが大きく異なる。 過ぎてしまったこと、変化してしまったことにくよくよ悩まないの