古いことわざで“風が吹けば桶屋が儲かる”というのがある。「ある事象が起こることによって意外なところに影響が出る」という事の例えで、とかく世の中の事象は複雑な因果関係で絡み合っている事を面白おかしく表現したものである。 「化石エネルギーの消費過多➞地球の気候変動➞ゲリラ豪雨の増加➞自然災害の深刻化➞大きな経済損失」などの喫緊の事態についての因果関係についても近年ますます真剣な議論がされるようになっているが、複雑に相互作用する半導体業界にも同様なことが言える。 最近のソフトバンク・グループ(SBG)の“Arm株の売却”への言及でこの諺が頭に浮かんだ。果敢な投資を継続してきたSBGが昨今の財務状況の悪化を解消する手立てとしてArmの売却も検討を進めていることには驚いた。孫会長が自ら関わり、巨額の買収劇でArmを手に入れたSBGがわずか4年でそれを手放す決断をしたことは驚きだったが、その交渉相手と
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