近年、日本では、65歳以上の人口が増えており、2017年には、3515万人で、総人口に占める割合(高齢化率)も27.7%となっている。今後も高齢化率は上昇を続け、2036年には、33.3%で3人に1人が高齢者になると予測されている。このような超高齢化社会では、国民に対する医療費の負担がますます増大することから、国民の健康維持、病気の予防は、社会的に極めて重要な課題となっている。この課題の解決策の一つとして、バランスの良い食事を摂取し、健康寿命を延ばすことが挙げられる。この目的で作成されているのが、「日本人の食事摂取基準」である。 わが国の平均寿命は、第二次世界大戦後に急速に上昇し、世界の中の長寿国となっている。これは、戦後、動物性たんぱく質と脂質の摂取量が増大し、逆に炭水化物の摂取量が減少したことで、PFC(P:たんぱく質、F:脂質、C:炭水化物)バランスが良くなったことが理由の一つである
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