パソコンのキーボードは、判で押したやうに「Qwerty 配列」が採用されている (例へぼくが Dvorak 配列愛好家だとしても、それは否定できない)。では、その「Qwerty 配列」はどうやって生み出されたのか? 実は、これが「謎」であり、誰にも分かっていない。 京都大学の安岡孝一氏は、特にこの問題に興味を持っておられて、過去の特許記録 (1800 年代のもの!) から各種論文を 500 近く参照し一冊の本を書き上げた。 この本を読むと、巷で良く言われる俗説: 印刷工がよく使う文字を並べていたのを見て、参考にして配列を考えた 高速にタイプすると、バーが絡まってしまうので、わざと遅くなる配列にした が嘘なことが良く分かる。 Qwerty 配列はいきなり出来たわけではないし、たった一人の手によって生み出されたものでもない。沢山の人が開発に関わり、様々な特許と思惑に翻弄されて、タイプ・ライター