財務省という組織が、ここまでの一連のやりとりを通じて露呈したダメージコントロールのダメさ加減を主題にすれば、それはそれで一本の原稿になるだろうとは思う。麻生財務大臣の発言傾向を政権時代にさかのぼって時系列で検討してみれば、それもまたそれなりに下品ながらも面白いテキストができあがることだろう。 とはいえ、そのあたりのことをネタに、私が小器用な原稿を書いてみせたところで、どうせきちんと自分の足で取材している人の文章には及ばない。 なので、ここから先は、ほかの書き手があまり手がけないであろう話をする。 週刊新潮が伝えた福田氏のセクハラ疑惑の第一報を読んで、私が最初に感じたのは、驚きというよりは、違和感に近い感覚だった(こちら)。 というのも、録音された音声を聞いた上であらためて記事を読んで見ると、福田氏のセクハラ発言が、通常の日常会話や取材への受け答えの中にまったく無関係に挿入される挿入句のよう