本日、第160回芥川賞の選考会が開かれる。昨年12月17日に候補作が発表され、ニュースなどでも報じられたが、最も話題となっているのは、フジテレビ系の「とくダネ!」など、コメンテーターとしてよくテレビに出演している古市憲寿の『平成くん、さようなら』が候補になったことだ。 芸能人の「芥川賞」受賞にモヤモヤする人たち 「またか」と辟易した人もいるだろう。 顔の売れているタレントの小説が、芥川賞の候補になる。注目が集まり本が売れる。古市はすでに何冊も著作を出し、芸能活動を主体にしている人ではないが、テレビ番組に出ては、空気を読まない独特な発言ぶりで認知されているタレント文化人、と言っていい。その意味では、確かに「また」なのだ。 お笑いコンビ「ピース」の又吉直樹が『火花』で芥川賞を受賞したのは3年半前、2015年7月のこと。ネットはもちろんあらゆるメディアが、タレントが受賞したという理由で派手に取り