「花は桜木人は武士」は江戸時代に武士を称揚した言葉です。「サイタ サイタ サクラガ サイタ」は昭和8年から採用された小学1年生国語読本教科書(ヨミカタ)の最初の文であります。「俺とお前は同期の桜 ・・・・」は大東亜戦争中に盛んに歌われました。いずれも軍国の思想を奮い立たせていたものでした。 そして「大東亜戦争」(太平洋戦争)に敗戦してから60年の歳月を経ました。戦争を体験した私も81歳と馬齢を重ねあの世も目前のものとなりました。 桜の花は相変わらず爛漫を失いませんが、軍国の思想は跡形もなく消滅。「平和ボケ」と言われるほどの平和が現在の日本を覆っています。有史以来の敗戦となった大戦争の悲惨な事実は、既に歴史の彼方に埋没してしまったように私は感じています。平和な日本の現状しか知らない若者の世代ですから、やむを得ないのかも知れません。 しかし、『今の日本の平和と繁栄は偏に身命を犠牲にした多