【ニューデリー=田北真樹子】内部告発ウェブサイト「ウィキリークス」に流出した米政府公電の中に、インドの“暗部”を暴露する内容の公電があったとして、複数のパキスタン紙が大々的に報じたところ、それらが実際には、ウィキリークスが公開したものではないニセ物だったことが判明した。ウィキリークスと協力関係にある9日付の英紙ガーディアン(電子版)が検証し、報じた。同紙は、「ウィキリークスがプロパガンダ目的で悪用された初めてのケースだろう」と指摘している。 9日付のパキスタン紙ニューズは1面トップでインドがパキスタン部族地域のイスラム武装勢力などを秘密裏に支援しているとする公電の内容を報道。ネーション紙も1面で印パが領有権を争うインド領カシミールでインドがボスニア・ヘルツェゴビナ紛争のような民族大量虐殺を行っていると報じた。ウルドゥー語紙も同様の内容を扱ったという。 いずれも、パキスタン国内の反印感情