構造[編集] 海水面は潮の干満によって変動するため、満潮時には海水は河口をさかのぼり、干潮時には淡水がより下流まで流れ込む。この両者の影響を受ける範囲が汽水域である。浅い部分は干潟となる。河口付近では河川の上流から流れ込んだ淡水が上層にあり、その下に海水があるという二層構造になっており、これを塩水くさびと言う。 一般に、河口では流速が遅くなるため、底質は砂泥であることが多く、有機物の堆積も多い。その分解によって、泥の内部では嫌気的条件での分解が進み、悪臭を放つ。しかし、このような有機物の堆積と分解のため、その面積内での生産量以上に多くの生物を養うことができる。また、これらの現象は、自然の浄化作用の重要な要素であり、汽水域はその点で大きな働きを持っている。 生物相[編集] 汽水域に生息する生物には塩分濃度の変化に耐性をもつものが多く、独特の生物相を形成している。栄養が豊富で一次生産量が高いた