国土交通省が平成25年度予算概算要求で地質調査費を計上した東京駅と羽田、成田両空港を結ぶ新線「都心直結線」構想で、地下40メートルより深い部分にトンネルを掘る「大深度地下方式」を地下鉄で初めて採用する方向で検討に入ったことが5日、国交省関係者への取材で分かった。大深度地下では土地買収がいらないため、用地取得費用を大幅に圧縮できる。国交省は最高速度100キロ以上の高速鉄道を想定しており、年内にも関係機関と協議に入る。 国交省によると、新線構想は、東京の東側を走る都営地下鉄浅草線の押上-泉岳寺駅間と並行する形で地下深くに約11キロの新線を建設。地下40メートル以深なら公共物を建設しても地上の権利が及ばない大深度地下使用法を適用し、カーブ区間の少ない高速鉄道とする。 最高速度100キロ以上を想定しているが、将来的には在来線最速の時速160キロ運転も視野に検討する。 JR東京駅丸の内口の大深度地下