日本語が大きく変化した時期がいくつかある。 有名なのはもちろん近代化、明治維新の前後である。 文学がもっとも変わったのだが、文語体から口語体になった。いつも使っている平易な言葉で表現するようになった。夏目漱石は口語体で書くことが多いが、森鴎外は口語体でも書く。 国民全員が使える共通語を半ば強引に作った。その当時、その共通語で話している人はいなかった。東京の人でも共通語で話していなかったらしい。大阪の人が、東京の人が話す言葉を半ば嘲るために「東京弁」と表現するが、当たっている。 明治維新より昔、大きな変化があったのは平安時代から鎌倉時代だ。 他の時代にあったかもしれないが、私は知らない。 平安時代の言葉、文字は、京都の貴族が使っていたもので、一部の人間だ。 それから武士の時代になり、貴族の時代よりも簡略化された表現をしないと、武士には使えない言語をは次第に廃れて行かざるをえなかった。劇的に変