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2019年12月2日のブックマーク (2件)

  • 第五話 「女と泣き出しそうな空と豪徳寺」① - 人生で迷っている人たちの短編集(まさりん) - カクヨム

    二月の末、風の強い日曜日だった。空は今にも泣き出しそうな厚い雲が覆(おお)っていた。 シホはぶつぶつ言いながら、熱心にお祈りをしていた。すでに参拝を終えた僕は少しだけ下ぶくれなシホの横顔を眺めていた。豪徳寺の賽銭(さいせん)箱は堂のなかにあった。拳一つがちょうど入るくらいの小窓がガラス戸の一部に設(しつら)えてあって、その木枠をスライドさせ、お賽銭を入れるようになっていた。そして、仏式のお参りをする。 僕は幼少時、「神様や仏様は、わざわざお願いをしなくても全部お見通しだから、念じなくてもいい」とどこかで教わった気がして、誰よりも早く参拝を終えてしまう。それにしてもシホは長い。なんという強欲なオンナなのだと呆れ、ノリスケと僕は顔を合わせる。 二人で向後に咳払いをした。「はやくしろよ」という責めが半分、からかう気分が半分だった。それでもシホは僕たちを無視して、祈りを捧げている。やがて、ノリス

    第五話 「女と泣き出しそうな空と豪徳寺」① - 人生で迷っている人たちの短編集(まさりん) - カクヨム
    masarin-m
    masarin-m 2019/12/02
  • 「コツコツ努力する」への違和感、あるいは反発 - シロクマの屑籠

    anond.hatelabo.jp goldhead.hatenablog.com 二人が書いた二つの人生を立て続けに読み、何か書きたくなった。 私の脳内で最近渦巻いている何かが出かかっている。 うまく書けるだろうか。 *    *    * 「底辺を這うおれには努力というものがわからない」を記したgoldheadさんには、文筆の才能があると私は思っている。ところがgoldheadさんはコツコツと努力を積み重ねることができなかったか、やらなかった。できないとやらないは、ある程度は重なるが、ある程度は別の問題でもある。ともあれ、自分自身の能力や才能を、努力をとおして「社会化」することにgoldheadさんが長けていなかったことだけは間違いないだろう。 対照的に、「追いつけ追い越せ」を記した匿名筆者さんはコツコツと努力を積み重ねることには長けていて、学歴に勝る同輩たちを追い越してしまった。 匿

    「コツコツ努力する」への違和感、あるいは反発 - シロクマの屑籠
    masarin-m
    masarin-m 2019/12/02
    正解が存在するからだ。正解に基づいて階層化が行われる。中世なら血筋、現代なら能力。それで階層の固定化が起こった場合は、その正解を瓦解させる必要がある。だが、瓦解は人為的に起こるのではなく、自然発生的に