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2019年12月31日のブックマーク (1件)

  • 挿話② 「寒い夜にふたりは」 1 - 人生で迷っている人たちの短編集(まさりん) - カクヨム

    みんながいつも集まるケンジの家の洋間で一人、家人の帰るのを待っていた。夜二十三時を過ぎていた。ケンジはまだ塾講のバイトから帰ってきていない。洋間のまんなかにはガラスのテーブルが置いてあり、周りを囲むようにソファが置いてある。三人掛けのソファは大人の背丈以上の大きな窓に相対している。そのソファに座って、小説を読んでいた。 髙村薫の『レディ・ジョーカー』を読んでいた。ちょうど事件をやろうと物井のじいさんが決意したところだった。このは特殊なところがあって、読み始めると当に止められない。電車のなかで読んでいて、中途半端なところで降りなくてはいけなくなってしまい、電車を降りた後に、ホームのプラスチックのベンチで読み続けたこともあった。 特に物井のじいさんたちの日常が描かれているところが面白かった。物井のじいさんは一人住まいであり、薬剤師のおばさんが世話をしてくれる。そのおばさんが「素麺(そうめん

    挿話② 「寒い夜にふたりは」 1 - 人生で迷っている人たちの短編集(まさりん) - カクヨム
    masarin-m
    masarin-m 2019/12/31