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ブックマーク / number.bunshun.jp (139)

  • バルサBの選手で真価が問われる!?グアルディオラの果敢な挑戦。(中嶋亨)

    国王杯ベスト32、セウタ戦で先発を勝ち取ったノリート。前半2分に先制ゴールを決め、5-1の大勝に貢献した やはり、ここぞという時の強さは図抜けていた。 リーガ第11節、2位のバルセロナは3位ビジャレアルと真っ向から勝負し、3-1でねじ伏せた。 ベストメンバーのビジャレアルは流れるようなパスワークと個々の突破力を融合させ、美しさと結果の両立を目指していた。だが、そんなビジャレアルをバルセロナは試合序盤から自陣に封じ込め、攻め立てた。攻撃と同様にビジャレアルは守備でも高い連動性を発揮して耐え忍んでいたが、バルサはそれを凌駕する連動性で試合を決めてしまった。 ここまでのバルセロナは第2節でエルクレスに敗れ、チャンピオンズリーグではルビン・カザン、コペンハーゲンと格下に引き分けていることで、スタートダッシュに成功したという印象は薄い。 その一方、モウリーニョ率いるレアル・マドリーがここ数年にないほ

    バルサBの選手で真価が問われる!?グアルディオラの果敢な挑戦。(中嶋亨)
    masashichan
    masashichan 2010/11/19
    景気のいい話だ
  • 献身的なFW“ジュビロの前田遼一”は、“日本の前田遼一”になれるのか?(二宮寿朗)

    昨シーズン、前田が獲得したJリーグ得点王は、日人選手としては史上5人目であった。前田の前は7年前の高原直泰までさかのぼることになる 「前田は運動量が非常に多く、個人技にも優れている。見た目はそれほど速く見えないが、いつの間にか相手にとって危険なエリアにいる。今の日に不足しているタイプだ」 これは2007年6月、アジアカップの予備登録メンバーを発表した際に日本代表監督のイビチャ・オシムが前田遼一を選出したときのコメントである。 最終的に登録から漏れてしまったものの、選手個人を名指しでベタ褒めすることなどなかった老将が独特の表現を使って前田の才を高く評価したことは、今でも筆者の記憶に深く残っている。 若手とは言えない26歳の、それまでA代表で試合経験のなかったストライカーに対してオシムは大きな期待を寄せていた。オシムが日本代表監督として最後の指揮を執った同年10月のエジプト戦。大久保嘉人

    献身的なFW“ジュビロの前田遼一”は、“日本の前田遼一”になれるのか?(二宮寿朗)
    masashichan
    masashichan 2010/11/17
    「ジュビロという土壌が、遼一のストライカー像をつくっていったのだと思います」
  • セナやシューマッハーを越えるのか!?F1史上最年少王者の“神童”ベッテル。(尾張正博)

    「何を注意すればいい?」 日曜日の決勝レース。スタートまで10分を切るというギリギリのタイミングで、コクピットに座っているセバスチャン・ベッテルから呼び出されたのは、ブリヂストンの浜島裕英MS・MCタイヤ開発部フェローだった。 その瞬間、14年間のF1活動で数々の名チャンピオンと仕事してきた浜島は、23歳のベッテルに、ブリヂストンにもっとも多くの勝利をもたらした皇帝シューマッハーの姿をオーバーラップさせたという。 「とにかく、あきらめない。そして、どんな些細なことも疎かにしない男だ」 勝つため、速く走るために一切の妥協をしない男・ベッテル。 それは、金曜日のことだった。一日の仕事を終えたホテルへ向かう浜島に一の電話が入ってきた。 「いま、どこ?」 相手はベッテルだった。「いま、駐車場を出たところだよ」と浜島が告げると、「Shit(くそっ)!!」と舌打ち。「わかった、わかった。いますぐ戻

    セナやシューマッハーを越えるのか!?F1史上最年少王者の“神童”ベッテル。(尾張正博)
    masashichan
    masashichan 2010/11/17
    浜島△
  • <長谷部、大久保、内田を抜擢した猛将> フェリックス・マガト 「私が日本人を好む理由」(木崎伸也)

    ブンデスリーガきっての厳格さと理論を併せ持つ 鬼軍曹は、なぜ日人選手を重用し続けるのか。 長谷部誠、大久保嘉人、内田篤人――。 彼らに共通する資質と評価のポイントとは。 鬼軍曹は、日人に手厳しい。だが、絶対に見放したりしない。 フェリックス・マガト監督が、ヴォルフスブルクを率いていたとき、長谷部誠が固定式のスパイクで試合に臨み、芝生に何度も足を取られてしまったことがある。通常、滑りやすいときは、裏の突起が金属の取替え式のスパイクを履く。つまり、選択ミスだ。 マガトは激怒し、ハーフタイムにロッカールームで声を張り上げた。 「こんなスパイクを履くから悪いんだ!」 怒鳴るやいなや、長谷部のスパイクをつかみ取り、部屋にあった箱の中に思いっきり投げ入れた。マガトは試合で決定的なシュートを外した選手を2軍に落としたこともあり、これがきっかけで長谷部の出番が激減することも十分あり得た。 だが、マガト

    <長谷部、大久保、内田を抜擢した猛将> フェリックス・マガト 「私が日本人を好む理由」(木崎伸也)
    masashichan
    masashichan 2010/11/10
    「また、私はJリーグを評価しており、そこで100試合以上出場したという実績を信頼している」
  • マリノス栗原勇蔵にみる、成熟の証。ザックジャパンでレギュラー獲りへ!?(二宮寿朗)

    今、最も旬なセンターバックといえば、栗原勇蔵を措いて他にあるまい。 ザックジャパンの初陣となったアルゼンチン、韓国との2連戦に先発して無失点で乗り切り、横浜F・マリノスでも、失点数の少なさはリーグ3位の28(10月31日現在、1位は鹿島アントラーズとセレッソ大阪の26)と好調を維持。中澤佑二がケガで離脱しているなか、栗原の安定したパフォーマンスがマリノスの堅守を支えている。 持ち前の身体能力の高さに加えて、判断力も成熟。 今年に入ってからの栗原には、明らかにひと皮むけたという印象を持つ。 「ジャンプ力とスピードは日人離れ」と前代表監督の岡田武史が評したように、栗原は世界にも通用すると言われる身体能力ばかりが注目されてきたが、今や判断力やカバリングの成熟にこそ目を見張るものがある。中澤佑二、松田直樹、小椋祥平とそれぞれ違うタイプの3人とセンターバックでコンビを組みながらも、パートナーの特徴

    マリノス栗原勇蔵にみる、成熟の証。ザックジャパンでレギュラー獲りへ!?(二宮寿朗)
  • マンUのルーニー移籍騒動で見えた、「マネーの威力」と「スターの権力」。(山中忍)

    試合2時間前にルーニーが移籍志願の声明文を発表したブルサスポル戦で、残留を願うプラカードを掲げるユナイテッドサポーターの少年 マンチェスター・ユナイテッドを舞台に、10月12日から10日間に渡って繰り広げられたウェイン・ルーニーの移籍騒動。青天の霹靂とも言うべきエースの移籍志願は、史上稀に見る急転直下の“Uターン”で劇的に幕を閉じた。 一連の騒動で改めて浮き彫りにされたのは、現在のサッカー界における2つの力の強大さだった。「マネー(金)の威力」と「スター選手の権力」である。 ことの発端は、ルーニーとアレックス・ファーガソン監督の確執の噂だった。 ルーニーは不倫スキャンダルが浮上した9月以降の8試合で、わずか3試合しか先発していなかった。ファーガソンは、その理由として足首の怪我を挙げていた。しかし12日の代表戦(モンテネグロ戦)に先発フル出場したルーニーが、「足首は問題ない」と発言したことか

    マンUのルーニー移籍騒動で見えた、「マネーの威力」と「スターの権力」。(山中忍)
  • <日本代表新監督の素顔> 人間ザックがわかる7つのエピソード。(弓削高志)

    新監督のパーソナリティを知るために、 彼の故郷、チェゼナティコを徹底取材。 性格は? 家族構成は? 好きなべものは? ザックの故郷で集めた7つの秘話を紹介する。 1.故郷 ~名将が生まれる町~ ザックは、イタリア北部の自然豊かなエミリア=ロマーニャ州で生まれた。厳密に言うと出生地はメルドラという町だが、生後数カ月で家族に連れられ、近くの海沿いの町、チェゼナティコに移り住む。以来57年間、現在に至るまでその地が人生の中心になった。 アドリア海に面した人口2万5000人ほどのリゾート地は、長友佑都がいるチェゼーナから車で約10分ほど。大小の運河が特徴的な町を目指して、夏場にはバカンス客が国内外から訪れる。町の経済の柱は、レストランやホテルといった観光業だ。 山海の幸に恵まれた土地ゆえ、美でも知られるロマーニャ州だが、隠れた“名産品”と言えるのが優れたサッカー指導者だ。アリゴ・サッキ(元ミラ

    <日本代表新監督の素顔> 人間ザックがわかる7つのエピソード。(弓削高志)
  • 岡田武史がW杯直前の暗闘を激白!あの「突然の戦術変更」までの苦悩。(二宮寿朗)

    「運というものは誰にでもどこにでも流れている。その運を掴み損ねないか、掴み損ねるか。僕は運を掴み損ねたくないから、監督としてできる限りのことをやろうと思っているんです。もちろん、運を掴めるかどうかなんて分かりませんよ。でも、やらない限りは運なんて掴めない。最高の準備をしなかったら掴めない。運というものは、何もしないで勝手に来るものではないと僕は思っていますから」 南アフリカW杯でベスト16に躍進した岡田ジャパンの戦いが終わってから、初めて岡田武史“前監督”にインタビューする機会があった。南アフリカの地では感情をあまり表に出さなかったものの、日本代表監督の重圧から解かれた今は普段の「岡田武史」に戻っていた。 聞きたかった話をストレートにぶつけると、岡田からはストレートな答えが返ってきた。 話は、従来のパスサッカーに修正を加えて守備に力点を置くサッカーに切り替えた決断の理由から始まった。 韓国

    岡田武史がW杯直前の暗闘を激白!あの「突然の戦術変更」までの苦悩。(二宮寿朗)
  • カルチョの名将は日本をこう変える!“ザック・ジャパン”の方向性を探る。(佐藤俊)

    アフリカワールドカップスペインが劇的な初優勝を達成後、50日目となる8月30日、ついに日本代表の新監督が決まった。 ここまで元アルゼンチン代表監督のホセ・ペケルマン(アルゼンチン)、元オランダ代表監督のマルコ・ファンバステン(オランダ)、元ベティス監督のビクトル・フェルナンデス(スペイン)、元ビジャレアル監督のエルネスト・バルベルデ(スペイン)など、様々な名将の名前が挙がった。だが、最終的にブラジルW杯への舵取りを任されたのは、ACミランでスクデット獲得経験があり、日初のイタリア人監督となるアルベルト・ザッケローニだった。 新監督の条件として原博実強化担当・技術委員長は、「世界の高いレベルのリーグを経験し、日をリスペクトし、日で指揮を執りたいという意欲を持ち、日人スタッフとやってくれる人」を挙げ、かつ「パラグアイ戦のような試合で得点ができるようなチームを作れること」「日をベ

    カルチョの名将は日本をこう変える!“ザック・ジャパン”の方向性を探る。(佐藤俊)
  • <ここがヘンだよ、日本サッカー(1)> 南アW杯準優勝監督が語る“日本の失敗”。(若水大樹)

    南アでの日の戦いぶりを、世界はどう見ていたのか。 オランダ代表監督として日と対戦したベルト・ファンマルバイクが、 「日の戦術変更」について音を語った。 ――W杯で得た日本代表の印象を聞かせてくれますか。 「昨年9月に私たちと親善試合で対戦したときは、結果と内容が反比例していた。オランダは3―0で勝利したが、日のほうが前半は確実に良いサッカーを見せていた。あの試合で唯一足りなかったのは決定力。もし日に決定力が備わっていたら、私たちは勝てていなかったかもしれない。だからW杯では日は難しい相手になるかもしれないと警告されていた。 その後、日はいろいろ試して、違うスタイルに変わった。親善試合で私たちと対戦したときは、開始から早いプレスでプレッシャーをかけてきた。あのプレーはすごく良かったと思う。あの試合で私たちは学ぶことが多かった。そういう状況に対応するための練習が必要だと感じ、プ

    <ここがヘンだよ、日本サッカー(1)> 南アW杯準優勝監督が語る“日本の失敗”。(若水大樹)
  • ラウール、ロッベンが説く、急成長するブンデスリーガの魅力。(ミムラユウスケ)

    シャルケと2年契約を交わしたラウール。プレシーズンマッチで得点を挙げるなど、新天地での活躍をファンに印象づけた ひょっとしたら、今季はブンデスリーガ史上もっとも熾烈な戦いが繰り広げられるかもしれない。 今季の開幕にあたり、ブンデスリーガを運営するドイツサッカーリーグのマネージャーであるザイファート氏は高らかに宣言した。 「これまで、ブンデスリーガはプレミアリーグの醜い弟分のように見られてきた。しかし、今や世界に冠たるリーグとなっている」 チャンピオンズリーグ(CL)やヨーロッパリーグ(EL)の国別の出場枠は、UEFAが選定するUEFAの過去5シーズンの国別ランキングポイント合計に基づいて決められているのはご存じだろうか。 4シーズン前、ドイツの稼ぎ出したポイントは、イングランド、スペイン、イタリアの3大リーグはおろか、フランスにも届かない6位(5位はルーマニア!)だった。ところが、そこから

    ラウール、ロッベンが説く、急成長するブンデスリーガの魅力。(ミムラユウスケ)
  • 新法「ホーム・グロウン・ルール」でプレミアの勢力図が激変する!?(山中忍)

    新戦力を披露するリバプール。左からミラン・ジョバノビッチ、ダニー・ウィルソン、新監督のロイ・ホジソン、そして今季の目玉となるジョー・コール プレミアリーグでは今季から新ルールが導入される。若手の成長促進が期待される“ホーム・グロウン・ルール”が適用されるのだ。欧州のCLでは、出場クラブの登録選手の中に一定数の「自家製」を必要とするルールがすでに採用されている。プレミアの各クラブが、国内リーグにも同様の規制を設けることに合意したのは昨年9月のことだった。 プレミアの新ルールでは、1軍登録メンバーに占めるシニア(22歳以上)選手の数が最大25名に限られる。そのうち最低8名は、21歳の誕生日を迎えるシーズンが終了するまでに少なくとも3年間を国内(ウェールズ含む)のクラブで過ごしていることが前提となる。また、各クラブは夏の移籍市場閉幕までに上記の条件を満たす登録リストをリーグに提出する義務を負う。

    新法「ホーム・グロウン・ルール」でプレミアの勢力図が激変する!?(山中忍)
  • 南アの夜は死ぬほど怖かった!?あるジャーナリストのW杯珍道中。(戸塚啓)

    雑誌『Sports Graphic Number』において、岡田ジャパンの大躍進を逐一描き、さらにスペインvs.オランダの決勝戦を巻頭レポートで発表したジャーナリストの戸塚啓氏。 感動的な記事の数々を現地から送ってきた戸塚氏だったが、現地活動の裏側には冷や汗をかくような事件もあり……Number Webが贈る、南アW杯を巡っての涙と笑いのサイドストーリー。 恐怖とは常に相対的である。 たとえば「この国のエイズの感染率は75%」と聞いて「うわぁ、そんなに高いの!」と思う人間がいれば、「何だ、25%は大丈夫なんだ」と思う人間もいる。 恐怖は無知ゆえに増幅したり、また逆に鈍ったりすることがあるという。 南アフリカW杯の取材を終えた僕は、帰国したその日から「で、どうでしたか?」という質問を受け続けている。問い掛けは打ち合わせと電話の数に符合していて、帰国から2週間で100回以上は聞かれた。さすがに

    南アの夜は死ぬほど怖かった!?あるジャーナリストのW杯珍道中。(戸塚啓)
  • 目立たないけど“当たり前”に勝つ。W杯を制したデルボスケの哲学。(中嶋亨)

    W杯と欧州チャンピオンズリーグを制した監督となったデルボスケ。リッピ(イタリア)に続き、史上2人目の快挙 スペインをW杯優勝に導いたデルボスケは、とにかく目立たない。 代表チームに優れた選手が揃っていることを声高に主張するわけでもなければ、モウリーニョのように自分が目立とうとするわけでもない。しかし、デルボスケが大きな注目を浴びないのは、もう一つ理由があるように思う。それは彼がいわゆる奇策を用いないからだ。 デルボスケの采配は常に“当たり前”に見える。必要なときに、必要なポジションに、最適な選手を配置する。調子のいい選手を、ふさわしいタイミングで起用する。50日間、スペイン代表の練習を見続けたからかもしれないが、デルボスケが切るカードはすべてベストのものに見えた。 ボールを保持し、攻撃を仕掛けながら勝利する。スペインはこの理念を実現する上で必要な選手を起用し続け、プレー意識を貫き通した。た

    目立たないけど“当たり前”に勝つ。W杯を制したデルボスケの哲学。(中嶋亨)
  • Jリーグの選手は過保護なのか?西村W杯審判員が伝えた意外な事実。(木崎伸也)

    南アW杯で活躍した岡田ジャパンの選手たちは、屈強な相手選手の当たりにも倒れず戦えたように見えた。変えるべきはJリーグでの気持ちなのか身体なのか? Jリーグのレベルを上げるには、まずレフェリーのレベルを上げなければいけない――。よく国内メディアで語られることだ。日にはJリーグのレフェリーの実力を低く見る傾向があり、実は筆者もそのひとりだった。 だが、それは偏見なのかもしれない。 南アフリカW杯において、西村雄一主審と相楽亨副審が準々決勝のオランダ対ブラジルを含め4試合を担当したことで、日人レフェリーが国際舞台で高く評価されていることが明らかになった。 前大会のドイツW杯において、上川徹主審が3位決定戦のドイツ対ポルトガルで笛を吹いたのに続き、西村主審がオランダ対ブラジルというどんなベテランレフェリーでも緊張するであろう試合で抜擢された。加えて決勝戦では、第4審判としてイングランド人のウェ

    Jリーグの選手は過保護なのか?西村W杯審判員が伝えた意外な事実。(木崎伸也)
    masashichan
    masashichan 2010/07/29
    「Jリーグのアグレッシブさを増すための即効薬を、審判に求めてはいけない。それが今回の取材でよくわかった」
  • <言いたい放題インタビュー> ウェスレイ・スナイデル 「優勝メダルが羨ましい」(ゴードン・マッケロー)

    今大会、5得点を決めオランダ人として初のW杯得点王となったスナイデル。 試合を振り返り出てきた言葉は審判への怒りと、優勝を逃した悔しさだった。 オランダ史上3度目のW杯準優勝。その原動力となったのが、ウェスレイ・スナイデルだ。今大会5ゴールを挙げ、ビジャ(スペイン)らとともにW杯得点王に輝いた。オランダ人としては史上初の快挙である。 だが、スナイデルは怒っていた。 個人成績よりも、チームの栄冠が重要――スペインとの決勝戦で敗れたいま、得点王の栄光も、彼にとっては意味がないという。 「主審が俺たちの決勝戦を奪った」――大会直後に成功したスナイデルの独占インタビューは、怒りの発言から始まった。 ――主審批判とはいきなり強烈だね。 「だってそうだろ。あのイングランド人(ハワード・ウェブ主審)が俺たちの決勝戦を奪ったんだから。何度でも言うさ。あのジャッジが、フットボールを台無しにしたんだ」 ――具

    <言いたい放題インタビュー> ウェスレイ・スナイデル 「優勝メダルが羨ましい」(ゴードン・マッケロー)
  • 地に墜ちたアズーリ再建の鍵は?新監督プランデッリが背負う重責。(弓削高志)

    カンナバーロも代表を去った今、守備の再構築などイタリア代表が抱える問題は山積み。プランデッリの手腕が問われる 7月1日、前フィオレンティーナ監督のチェーザレ・プランデッリが、イタリア代表監督の任に就いた。就任自体は大会前に内定していたことだが、南アフリカでの大惨敗によって、彼の双肩には重い使命が課せられることになった。 王座防衛に挑んだ南アW杯で、イタリアは1勝すらできず、グループリーグ最下位で敗退した。100年におよぶ同国代表の歴史のなかで最悪となった成績に国民は怒り心頭。国内メディアも一斉に代表チームを猛批判し、「恥さらしども!」(『コリエレ・デロ・スポルト』紙)、「役立たずの世界王者」(『リベロ』紙)などと容赦なく叩きのめした。『ジョルナーレ』紙にいたっては、ピッチ上に11個の棺を並べた風刺画を1面掲載。「いきすぎだ」とMFペペら代表選手の怒りを買い、論議を呼んだ。 なぜイタリアはこ

    地に墜ちたアズーリ再建の鍵は?新監督プランデッリが背負う重責。(弓削高志)
  • W杯で惨敗したイングランド。タレント不足はいつ解消できるのか?(山中忍)

    ベスト16でドイツに1-4と惨敗したイングランド。ゴールを誤審で認められなかった不運はあるが、最後は粘りを欠いてしまった 要所にプレミアリーグのスター選手を揃え、44年ぶりの世界制覇も夢ではないと思われたイングランド。しかし南アでの現実は、16強でのドイツ戦で、W杯では母国史上最悪の大敗(1-4)という不甲斐ないものだった。 期待を裏切った代表格はウェイン・ルーニーだ。イングランドの主砲は、昨季のマンUでゴールを量産してW杯を迎えた。大会得点王の呼び声が高かったことは言うまでもない。国内では、1986年W杯で伝説の「5人抜き」を披露した、あのディエゴ・マラドーナに匹敵するインパクトを残すことすら期待されていた。だが結果は、相手DFに勝負を挑むことすらままならず無得点に終わった。 3月末に負った足首の怪我から高地への適応失敗まで、不振の原因には複数の説があるが、それにしても、南アでのルーニー

    W杯で惨敗したイングランド。タレント不足はいつ解消できるのか?(山中忍)
  • 南アW杯の奇妙なグローバリズムと、日本サッカーの新しい国際的立場。(西部謙司)

    スペインとオランダの決勝は、期待したほどの試合にはならなかった。 もちろん緊迫した雰囲気は決勝に相応しかったが、試合を観る者に対してオランダのファウルの多さは少々興ざめに映ったのではないか。テレビの解説でイビチャ・オシムさんが「ワサビ多め」と巧みな表現をしていたとおり、オランダは同じスタイルで格上のスペインに対して“スパイス”を利かせて対抗しようとしたわけだ。しかし、結局のところスペインのシャビ、イニエスタらをストップするにはオランダの2ボランチはスローだったということだ。前半にファンボメルとデヨングが早くもイエローカードをもらってしまったように、2ボランチは根的な対策にはならなかったようだ。 ともあれ、苦戦はしたがスペインの勝利はサッカー界にとっては良いことだと思う。テクニック、パスワーク、シンキング・スピードに秀でたチームがユーロに続いてW杯を制した。つまり、質と結果を両立できている

    南アW杯の奇妙なグローバリズムと、日本サッカーの新しい国際的立場。(西部謙司)
  • アッパレ! サムライ・ジャッジ。南アW杯で名を上げた西村雄一審判。(矢内由美子)

    懐が深く、対話をいとわない。 ワールドカップ期間中に設けられたレフェリーの公開トレーニングで、日人レフェリーの西村雄一氏を取材したのだが、今まで漠然と抱いていたのとはかなり違う印象を受けることとなった。 西村氏は、開幕初日のフランス-ウルグアイ戦など、まずはグループリーグで3試合の笛を吹いた。正確なジャッジ、的確なゲームコントロールはFIFA審判委員会から高い評価を受け、各国から集まった精鋭たちがふるいにかけられていく中、“事実上の決勝戦”と注目を集めた準々決勝オランダ-ブラジル戦(7月2日、ポートエリザベス)の主審を任されることになった。 折りしも6月27日の決勝トーナメント1回戦で、大誤審が2試合続いた直後。 イングランド-ドイツ戦のランパードのノーゴール判定、アルゼンチン-メキシコ戦のテベスのオフサイド見逃しと、いずれもビッグチームだったことで審判への関心が高まった時期であった。

    アッパレ! サムライ・ジャッジ。南アW杯で名を上げた西村雄一審判。(矢内由美子)