移籍先でも走れ走れオシム・チルドレン 2007年02月23日 「何でジェフが強いのかよく分かった」。オシムジャパン初招集のDF中沢(横浜)は目を丸くしていた。15日から19日まで千葉県内で行われた日本代表候補合宿。今回は国際Aマッチが組まれておらず、その目的はオシム監督の目指すサッカーの浸透だ。人もボールも動くサッカーで、やはり目を引いたのは、どんなに練習しても動きの衰えないMF佐藤勇やMF羽生ら千葉の“チルドレン”だった。 人間は通常、肉体的な疲労よりも早く、精神的に疲れを感じるという。心がまずはブレーキをかけるのだが、豊富な練習量をこなしてきた千葉の選手は通常の選手が苦しい時になお走れる強さがある。 千葉のあるスタッフは「ここ(千葉)の練習は運動量を増やすためのものではない。走ることに慣れる練習だ」と表現した。息子のアマル監督も基本的に練習スタイルは父親と同じで、オシムチルドレンは走る
システムとフォーメーション 【西部謙司】2007年02月21日 前回、僕が書いた原稿を発端に(?)山内さん、戸塚さんが「選手ありきかシステムありきか」というテーマを展開していた。今回はこれに便乗させていただこう。 システムというと4-4-2とか3-5-2という人の並び方を指すことが多い。それで間違いではないし、一般的にそのように使われている。ただ、僕は話を明確にしたいときには「システム」と「フォーメーション」をあえて別の言葉として使うこともある(どっちでもいいやと思ったときは、そのかぎりではない)。 98年ワールドカップの前に、当時フランスの監督だったエメ・ジャケにインタビューしたことがあった。 「システムを変えたのはなぜですか?」 僕の質問に対してジャケ監督は、 「システムは変えていませんよ」 それまで4-4-2だったのを、確かに3-5-2に変えた試合があった。それなのに、ジ
オシム式タイポロジーの考察 【西部謙司】2006年11月08日 ジェフ千葉がナビスコカップを連覇した。シーズン半ばでイビチャ・オシム前監督からチームを引き継いだアマル・オシム監督は、前任者のプレースタイルを引き継いで、さらに発展させようとしている最中である。 鹿島アントラーズを破った決勝で、千葉のフォーメーションは3-4-3のように見えた。しかし、5-2-3にも見えるし、3-6-1ともいえる。手持ちの選手と対戦相手によってフォーメーションが変化する戦法なので、試合毎にフォーメーションが変わる。千葉では普通のことだ。それはオシム親子に共通している。 だから、イビチャ・オシムが日本代表監督に就任したとき、どんなサッカーをやるのか予想がつかなかった。ところが6試合を消化してみて、千葉と代表のサッカーの指向性は意外なほど似ている。戦術的には千葉のほうに一日の長があるのだが、基本的な考え方は同じであ
僕もシステムについて考えてみた 【戸塚啓】2007年02月14日 西部さんと山内さんが、「システム」にまつわることを書いていた。山内さんは「まずシステムありきにシンパシーを感じるようになっている」ということだが、選手よりシステムが優先されるのは、たぶん時代の傾向と言ってもいいと思う。チェルシー、アーセナル、バルセロナ、レアル・マドリードといったチームの成功や失敗は、「システム」を入り口に説明することができる。 僕も考えてみた。自分は「選手ありき」なのか、「システムありき」なのか。 たとえば昨シーズンまでの大宮アルディージャのサッカーは、システムありきの分かりやすい例だった。4-4-2をベースに4-1-4-1や4-3-3をオプションとしながら、当時の三浦俊也監督は用意したシステムに選手を当てはめていった。 システムありきのところがあるから、攻撃的な選手とか面白い選手が使われないこともあった
マッチアップと守備のできるFW 【西部謙司】2007年01月31日 システムは選手によって決まる。これは古くからサッカーの鉄則といわれてきた。ただし、「選手」は味方の選手ばかりとは限らない。相手にも選手があり、システムもさまざまだ。オシム監督が就任してからの7試合でも、日本代表はさまざまなシステム、フォーメーションの相手と試合をしてきた。その都度、日本も配置を変えている。日本の守り方はマンマークがベースなので、日本選手の特徴と配置を相手と噛み合わせたい。 3-5-2同士だと、がっぷり四つになる。細かくいえば、相手のMF中央がボランチ2人+攻撃的MFなら、攻撃的MF2人+ボランチで全くズレのない組み合わせになり、双方リベロが余っている形だ。4-3-3同士でも同じように噛み合わせることができる。 ズレが生じるのは4-4-2の場合。4-4-2には大別するとMFをダイヤモンド型に組む形と、サイドに
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く