都水道局が、料金滞納者への催告の仕方を変えたのは2022年度。それまで東京23区では、訪問による催告と徴収を民間に委託していたが、多摩地域と同様に郵送での催告に変更した。 担当者によると、これにより年間の委託費7億円が削減できたという。その一方で、水道の停止件数は21年度の10万5000件から、22年度は18万件に増加。23年度は24年1月までで14万件となった。担当者は「大半の方は停止するとすぐに支払ってくれる。費用対効果は大きい」と強調する。
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都水道局が、料金滞納者への催告の仕方を変えたのは2022年度。それまで東京23区では、訪問による催告と徴収を民間に委託していたが、多摩地域と同様に郵送での催告に変更した。 担当者によると、これにより年間の委託費7億円が削減できたという。その一方で、水道の停止件数は21年度の10万5000件から、22年度は18万件に増加。23年度は24年1月までで14万件となった。担当者は「大半の方は停止するとすぐに支払ってくれる。費用対効果は大きい」と強調する。
東京都営地下鉄4路線106駅のうち59駅の駅業務が都から外部委託されており、労働者派遣法が禁じる「偽装請負」を招かないか、という懸念が持たれている。法律上、業務委託元は、委託先の労働者に直接指示はできないが、これらの駅では都職員の駅長のもとで委託先の社員である駅員が働いている。都側は「駅長が行うのは指示でなく情報伝達」と説明するが、現場の駅員からは「実態とそぐわない」という声が上がる。(三宅千智) 偽装請負 実質的には労働者派遣なのに、委託契約に見せかける違法行為。通常の委託では、委託された会社の労働者がその会社の指揮命令下で働くが、偽装請負では委託元の指示に従う。事故や問題が起きた際、労働者に対する責任の所在があいまいになるため、労働者派遣法や職業安定法が禁じている。
「報道は年末、親族の来訪時のもので、私も私的な居住スペースに一時顔を出しあいさつした。一方、公的スペースで報道のような行為があったことを認識したため、本人に厳しく注意した」 26日の参院予算委員会で釈明した岸田首相。前日に記者団に「更迭しないのか」と問われ、「緊張感をもって対応してもらいたい」と続投させる意向を示していたが、あくまで「注意」で済ませる気のようだ。立憲民主党の泉健太代表は同日の会見で「息子に甘過ぎだ。公正、厳正に対処するのが普通だ」と批判。公明党の石井啓一幹事長も「適切とは言えない。大変遺憾」と苦言を呈した。 週刊文春は、翔太郎氏が昨年12月30日、首相公邸に10人以上の親戚と忘年会を開いた際に撮影された写真を複数掲載。内閣改造時に新閣僚の写真撮影で使った階段で翔太郎氏を最前列に、同じように整列して撮影したものや、親戚とみられる男女が、外国賓客の接遇で使うホールで記者会見のポ
日本の性的少数者(LGBTQ)の権利を守る法整備の遅れは、国際社会で際立っている。LGBTQの人権保障に関する経済協力開発機構(OECD)の直近(2019年)の調査で、日本の法整備の進捗状況は35カ国中34位の評価。1999年時点では22位だったが、具体的な取り組みが乏しかったため、他国に追い抜かれた。「失われた20年」ともいえる状況を生んだ要因として、有識者は「伝統的な家族観」を重視する自民党の影響を挙げる。(柚木まり、市川千晴) 調査はLGBTQ差別の禁止や、同性婚をはじめとする同性パートナーシップを認める法律の制定、人権侵害を調査する委員会の設置など41項目を尋ね、国別の「法整備の達成度」を算出した。全て実現していれば100%だが、日本はトルコに次いで低い24.1%で、「最も消極的な国」に分類された。1位のカナダ(86.5%)とは60ポイント以上、加盟国平均(53%)とも約30ポイン
専門職の人の労働時間規制を外す高度プロフェッショナル制度が、導入を主導した安倍晋三元首相らの当時の説明と懸け離れた運用になっている。経験が浅く希望もしていない人が高プロを適用された疑念が直近の調査で浮上。当時も今も所管の厚生労働相を務める加藤勝信氏は、当初の説明通りになっていない実態を指摘されても正面から答えず、制度を見直さない姿勢を示した。(池尾伸一、写真も) 高度プロフェッショナル制度 証券トレーダー、コンサルタントなど5業種の年収1075万円以上の社員を対象に労働時間の上限規制を外す制度。安倍晋三政権が政治主導で立案、過労死遺族や労働組合は「過労死を増やす」と反対したが2019年4月に導入された。今年3月末時点で21社22職場で665人に適用。2カ所の職場で在社時間と社外の労働時間の合計が月間400時間以上に達し、「過労死ライン」(残業含む労働時間月約273時間)を大幅に上回
閑散とした敷地に、案内係の職員が手持ちぶさたの様子でたたずんでいた。6月半ば、自衛隊が設置する東京都千代田区の新型コロナワクチン大規模接種会場。かつては希望者が多かった金曜日だが、訪れる人はまばらだった。 「会場の中もひっそりしてましたね」。3回目接種を済ませた千葉県松戸市の20代の女性会社員は話した。国内でのワクチン接種率は1、2回目が80%を超える一方、3回目は60%超で早くも頭打ちの兆しが見えてきた。医療の逼迫(ひっぱく)が緩和されて接種の必要性を感じにくくなる中、副反応への懸念から接種を避ける人も少なくない。 接種の鈍化で目立ってきたのが、有効期限を過ぎたワクチンの廃棄だ。特に米モデルナ社製は副反応の強さが心配され、期限までに使い切れない自治体が各地で続出。品川区では約6万回分、大阪市では約8万5000回分、広島市では約7万回分が廃棄に回った。 「無駄が出ないよう工夫したが、3回目
みずほフィナンシャルグループ(FG)の木原正裕社長(56)は本紙のインタビューで、顧客に影響の大きいシステム障害が今後発生した場合には、障害を把握してから「1時間以内に連絡が来る。部長レベルの会議もやる」と述べた。昨年2月の障害発生時に前社長らの把握が遅れたことについては、「僕にはメールも来るし重要なものは電話も来る」として、現在は改善したと説明した。(皆川剛)
原子力規制委員会の更田(ふけた)豊志委員長は9日の衆院経済産業委員会で、日本国内の原発がミサイル攻撃を受けた場合、「放射性物質がまき散らされることが懸念される。現在の設備で避けられるとは考えていない」との見解を示した。ウクライナを侵攻したロシア軍が原発を攻撃したことを受けて質問した立憲民主党の山崎誠氏に対する答弁。 国内の原発を巡り、政府はテロ対策を進めているとは説明してきたが、軍事的な攻撃に対する危険性は明言してこなかった。更田氏は経産委で「2国間の紛争による武力攻撃を(安全上の)審査などで想定していない」と説明。原発が占拠されれば「コントロール全体を握られる。その後はどんな事態も避けられない」と指摘した。 鬼木誠防衛副大臣はミサイル技術の向上により迎撃が難しくなっているとして「敵基地攻撃能力を含めてあらゆる選択肢を排除せず、現実的に検討していく」と答弁。山崎氏は「地震やテロ、そして今回
職場で新型コロナウイルスの感染が相次ぐのに出勤を指示されたとして、東京都新宿区のコールセンターで働く契約社員らが8日、従業員を休ませることや検査の実施を求め、会社側に団体交渉を申し入れた。 従業員が加入する労働組合の総合サポートユニオン(東京)によると、1月中旬から20人以上感染者が出た。保健所の業務逼迫(ひっぱく)で職場の調査ができない中、会社は濃厚接触者はいないと判断し通常業務の継続を指示。契約社員らは1月26日からストライキを実施中だ。団交申し入れに対し会社側は「担当者がテレワークで不在」と回答、交渉に至らなかったという。 ストライキに参加する管理職の30代男性は「休むと勤務日の希望が通らなくなるなどのペナルティーがあり、解熱剤を飲んで出勤する人もいた」と証言。センターを運営するKDDIエボルバは取材に「座席の間隔や出社時の検温など対策は十分しているが、安心のために当該拠点の全員を対
神奈川県は26日、医師の診断と確定検査を経ず、抗原検査キットなどで新型コロナウイルスの感染を自分で判断して療養する「自主療養」を28日から始めることを決めた。自主療養者には無料通信アプリ「LINE」などで県から安否確認の連絡はあるが、健康管理や食事の調達は自己責任になる。県によると、全国で初めての取り組み。
新型コロナウイルスの新変異株「オミクロン株」による感染が急拡大する中、東京都の小池百合子知事は13日、病床使用率が20%になった段階でまん延防止等重点措置の適用について、50%になった段階で緊急事態宣言の発令について、それぞれ国に要請することを検討する方針を明らかにした。まん延防止措置の要請を神奈川、千葉、埼玉の3県と歩調を合わせて行う調整もしており、行動制限で連携することも検討する。(土門哲雄、加藤健太) 東京都はこの日、新規感染者が3124人となり、流行「第5波」の昨年9月2日以来の3000人突破となった。確保見込みの病床も含めた病床使用率は15・1%に達した。小池知事は新基準の理由を「オミクロン株の感染力を考慮すると、急速に病床など医療資源の逼迫を招く可能性がある」と説明した。 都はこれまでデルタ株を想定し、3週間後の病床使用率20%を目安にまん延防止措置の適用を検討する方針を示して
東京外郭環状道路(外環道)工事での陥没事故を巡り、東京都調布市に情報公開請求した地元男性(74)の個人情報が、市によって国土交通省や事業者側に漏らされた問題が波紋を広げている。市側は「単純ミス」を強調するが、本来、住民を守るはずの行政が起こした重大事態に、公文書管理の観点からも疑問の声が上がっている。(花井勝規、加藤益丈)
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