11月に、ある大手M新聞社が出版している経済週刊誌から、「日本のテレビ産業壊滅」についての記事執筆を依頼された。筆者は、まず2004年および2007年にすでに壊滅の兆候があったことを指摘した。そして、その兆候から窺える根源的な問題が今日に至って何も解決されていないから、壊滅したのだと結論した。 しかし、編集委員からは「話が古すぎる」と苦言を呈され、すったもんだのやり取りがあった。筆者としては、テレビ産業界に巣食う根源的な病理をえぐったわけで、それにいちゃもんをつけられるとは思わなかった。 話が新しいか古いかなんて、全く本質的な問題ではない。というより、2004年にすでに壊滅の兆候があったことは、今、考えると大きな発見であり、それこそ記事に取り上げるべき大問題であるように思う。 しかし、編集委員は頑なに書き直しを要求した。結局、筆者は、全てを書き直す時間も気力も体力も喪失したため、こちらから