部下といっても、自分が評価権限を持つ部下と、単なるアドバイスするだけの部下とでは、まったく考え方や気持ちの入り方が違います。評価権限を持つということは、その人の家族の生活も左右するという自覚が必要だからです。 筆者が初めて部下を持ったのは、評価権限を持たない部下ですが、指導をする立場となった入社3年目です。中途入社社員ではなく新入社員なので扱いやすかったですが、わかりやすく説明しなければならないので、自分の勉強にもなりました。ある時、「商品のネーミングを提案しろ」と指示した時に、その部下は100個ものネーミングを持ってきました。その中にいいものがなかったので、「ダメじゃないか、もっとわかりやすいものを考えろ」と言いましたが、「自分は果たして100個のネーミングを考えることができるのだろうか」と反省しました。自分ができないことを部下にやらせて叱ることに抵抗を感じた瞬間でした。それからは、「反