ホンダは往年の主力車「シビック」を国内に再投入する。平成22年に日本仕様車の生産を終了したが、八郷隆弘社長が昨年11月に北米で発売した新型セダン車を2年以内に発売する考えを表明した。今年1月に「北米カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞した商品力の高さや、中高齢層への知名度の高さなどを生かす方針だが、国内販売終了から5年余りでの再投入表明には唐突感もある。背景を探った。 復活宣言は突然だった-。八郷社長は2月に開いた記者会見で、「昨年11月にフルモデルチェンジ(全面改良)したシビックは日本でも販売を検討していく」と話した。 シビックは昭和47年に2ドアセダンとして誕生した。低公害の「CVCCエンジン」を初搭載するなど低燃費や手ごろな価格で、「市民の」という意味の車名通り幅広く人気を集めた。 ホンダの乗用車として最も長い販売歴を誇り、背面ドアのあるハッチバックやスポーツ車、ハイブリッド車(HV