写真は何の変哲もないアサリに見えるかもしれないが、私はこれを食べた後、ひどい下痢に苦しみ、一晩中トイレから出られなくなってしまった。今でもアサリをほとんど食べない。というより食べられない。国産だとわかっていても、あのときのヘドロ臭と悪夢のような記憶がよみがえり、気持ち悪くなってしまうからだ。 今回は、そんな中国産「ヘドロアサリ」を実食した体験談をご紹介したい。 訪れたのは、中国・山東省青島市城陽区のアサリ加工場だ。ここは養殖場も経営しており、青島近海で獲れたアサリをトラックで運び、加工して出荷するという。写真だと砂利に見えるが、荷台にはアサリが直に積まれていた。その上にも、網の中にびっしり詰められたアサリが積まれている。 「網に入れたほうがたくさん運べるからな」 日焼けした総経理(社長)の顔は得意気だった。彼は、我々が捕まえた地元タクシー運転手の親戚だったため、とても愛想よく出迎えてくれた