『赤本再興《あかほんさいこう》〇花咲き爺《じじ》』[式亭三馬補綴、歌川国丸画、文化九(一八一二)年刊] ※この記事では、国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜加工して使用しています。 赤本花さき爺 - 国立国会図書館デジタルコレクション 花咲ぢゝ 3巻 鰻谷劇場条書 3巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション 【原文】 ①正直爺《しやうぢきぢゞ》ハ福を連れて、例の如く山へ行《ゆ》きけるに、松の木の元にて、「くん/\」と言ひつゝ教えけれバ、福が指図に任せ、土を掘りて見るに、金銀・硨磲《しゃこ》・瑪瑙《めのう》・珊瑚《さんご》・瑠璃《るり》の類《たぐい》、七宝《しちほう》充満しけれバ、婆《ばゞ》と諸共《もろとも》差し担《にな》ひて持ち帰ぬ。 ②「福犬が御蔭《おかげ》で宝物を授かつた。有り難や/\」 ③「是も皆、天道様《てんとうさま》の御授けと見えた」 ④福犬、正直爺に宝物ゝ在処《ありか》