ブックマーク / www.centeroftheearth.org (851)

  • 当ブログの休業につきまして - 地底たる謎の研究室

    当ブログはまとめブログして2017年の3月から運用してきました。 しかし、大元となるサイトについて先の物語の最後をもって執筆を中止していました。 執筆そのものをやめたというよりも現実世界での精神的なダウンから執筆ができなくなったのです。 当ブログで投稿したいくつかの物語の中でその当時の精神状態が読み取れる方もおられるかと思います。 徐々にですが、今では自分で読んでも恥ずかしいぐらいに物語内に現実世界がにじみ出ています(笑)。 20歳以上の飲み物も飲みすぎて中になっておま(笑)。 そのダウン期間は約1年以上に渡るため、その期間に相当する当ブログを、過去記事の再投稿でまかなおうとも考えました。 しかし、当時の状態を鑑みて、無理に再投稿するよりも当ブログの更新をしばらく休止する(休業する)決断にいたりました。 ただし、ブログ自体をやめたわけではないので、ご愛読いただいた方々はご安心くださいませ。

    当ブログの休業につきまして - 地底たる謎の研究室
    mashley_slt
    mashley_slt 2023/11/04
    お体をお大事に!また帰ってこられるのを待っています。
  • 寝る時間を惜しんで - 地底たる謎の研究室

    題名:寝る時間を惜しんで 報告者:ダレナン 物語は、この物語の続きです。 ふ~ん。そうなんだと舞衣子に伝えつつ、僕はいささか嫉妬していた。 映画に関するブログ歴は僕の方が長い。ひっそりと舞衣子が始めるずっと前から映画レビューを称して密かにブログを更新してきた。 かつて大学時代に映画研に所属していたものとして、そのレビューの内容に少しは自信があった。ただ、僕には舞衣子と違って決定的に文才がない。 舞衣子は僕と同じ建築会社勤めの時は庶務課に所属し、公文書などはお手の物で、他部署とのコミュニケーション能力も高く、人に対してどのような文章がよく受けるのかを肌で理解していた。 だから、彼女のブログ(それは、から直接聞いたわけでないために、当にそれが彼女のブログかは確証は得ていないものの)は、読みやすく、理解しやすく、そしてその他にも舞衣子が執筆したレビューも読みたくなる代物だった。アクセス数が

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  • 沙耶の舌音 - 地底たる謎の研究室

    題名:沙耶の舌音 報告者:ダレナン 物語は、この物語の続きです。 「なぁ、お兄ちゃん。チャカとだんびらどっちが強いと思う?」に気を取られて、撮影に際して課したルール、”ルール1:必要以上に撮影しろ”、“ルール2:消去するな”、の元ネタを大きく勘違いしていました。正しくは、映画「野生人間 獣に育てられた子どもたち」でなくて、「野良人間 獣に育てられた子どもたち」でした。ここに監督ならびに関係者皆様方に深くお詫び申し上げます。 そうして、のらではない、やせいにも、野生だけでなく、野性もあることに気づいた。その時僕は、ASMR:Autonomous Sensory Meridian Response:自律感覚絶頂反応を感じた。 僕は自ら課した上記の撮影のルールにのっとり、大貫沙耶の一部始終を撮影した。歩くシーン、会話するシーン、事シーンはもちろんのこと、洗濯、着替え、放尿するシーンなど今とな

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  • そのレビューでそれで萎える - 地底たる謎の研究室

    題名:そのレビューでそれで萎える 報告者:ダレナン 物語は、この物語の続きです。 娘の泣き声がする台所に向かうと、の舞衣子が「ごめんなさい、料理中にちなみが…」といって娘のちなみの指先に少し血がにじんでいたのが見えた。は「少しだけだったからよかった」と僕に苦痛に満ちた苦笑いをしていた。そのの顔で、恥ずかしながら僕は少し欲情した。ぴくんと息子が反応した...、んだ。実に不謹慎な…。 泣いているちなみの指を確認するとどうやら包丁で玉ねぎを切っている時に、少し刃がかすったようだった。僕の目からも涙が出てくる。これは血のせいかか、それとも玉ねぎのせいか…。 「とにかくこの程度なら大丈夫だよ」と僕はを安堵させた。ちなみはすでに泣き止んでいた。強い7歳児だった。よりももしかして芯が強いのかもしれない。 「うん…」 は相変わらず困った顔を浮かべて頷いた。それにもまた、僕の息子は不謹慎にも反

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  • Space思想した。Space思想? - 地底たる謎の研究室

    題名:Space思想した。Space思想? 報告者:ダレナン 物語は、この物語の続きです。 それから何度となくジェニファーと体を重ねた。体を重ねれば重ねるほど何かが侵され、そしてそれに僕は喜びを感じていた。侵されてできたリアス式海岸のように、何かが(海岸では地形だが…)侵されるが、両対岸では片方と片方が対になるように侵されているかのようで、それは重ね合わせるとまるでパズルの隣り合うピースのようにピタリと当てはまった。 そうだ。 それが僕とジェニファーとの関係だった…としたら、当は僕たちは離れるべきではなかったとも思う。離れなければインター・アドベンチャーはもっと大きな企業になっていたかもしれない。 でも、当のことは分からない。 あの時、僕は、ジェニファーばかりに頼るべきではないと思い始めていた。 今の結果はどうであれ。 でも、それとは別に僕はいつもジェニファーを求めていた。

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  • エイリアン:ジェノベーゼ・ジェントルマンとの語らいの中で… - 地底たる謎の研究室

    題名:エイリアン:ジェノベーゼ・ジェントルマンとの語らいの中で… 報告者:ダレナン 物語は、この物語の続きです。 オンラインで子どもを産めるのはエイリアンだけだ。エイリアンだけだろう。きっとそうだろうな…。 広い宇宙の端から眺めれば、地球人もエイリアンだな。 でも、地球人はオンラインでは子どもを産むことはできないんだな。現時点では。現時点…か…、いやー、未来時点でもだな…。結局は、なんとかバンクが必要となるんだろうな。でも、それって、オンラインじゃねーな、やっぱ。 オンラインで埋めれるのは心の隙間だけなのか…。いや、心の隙間すら埋まらないオンライン。おーん・らぁーいーん。どうでもええか…ここのくだり。 やっぱみんな知ってるぜ。オンラインでは五感働かねーし、リアル互換は、オンラインでは五感効かねー互換にならねーぜジェノベーゼ。くだらねー…ここのくだり。 でも、なんかパスタべたくなったなぁ

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  • 生ぬるい温かい池に浸されて - 地底たる謎の研究室

    題名:生ぬるい温かい池に浸されて 報告者:ダレナン 物語は、この物語の続きです。 昨日に僕は、初めて電気けいれん療法なるものを受けた。花見医師からは麻酔下で行われ、苦痛はないとのことだった。確かに、苦痛はなかった。その前後も左右もよく覚えていない。麻酔の後からは、まったくの記憶がなかった。 は、相棒のプラひもに僕が電気けいれん療法を受けることをちゃんと伝えたのだろうか…。その不安に、なぜか頻繁に頬がぴくぴくとけいれんしている。そのけいれんが波打ったように顔全体に広まってゆく感じがする。それはまるで僕の顔が僕の顔でないような感覚だった。きっと何かの虫が皮膚の下で蠢いている。 顔の右の頬に手をやった。すると、そこでその虫はむにゅむにゅと蠢いている。僕はぐっとつまんでそれをつぶした。指の間から血が滴り落ちた。僕は一匹何かをつぶした。そして左の頬にも蠢いている。それをまたぐっとつかみ、ぶちゅっ

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  • 「それって、決まってることだから…」 - 地底たる謎の研究室

    題名:「それって、決まってることだから…」 報告者:ダレナン 物語は、この物語の続きです。 夢の中のジェニファーはあの当時と変わらず、僕にその美しさを語っていた。 スレンダーなのに女性美を体で表すような、でるとこはでて、ひっこむところはひっこみの身体的な均整がとれ、そして何よりもアジアだけでなく若干スウェーデンかどこか北欧の血もわずかに混じっているらしい茶色の髪と淡い青みを帯びた目は、何とも言えない雰囲気を彼女にもたらしていた。それがジェニファーの外観的な魅力でもあった。が、彼女は同時に所謂頭の回転力がよく、相手からの求める答えをスッと回答するような機転の利く不思議な内面的な魅力にも溢れていた。彼女と話すことで輝点が利く。話し相手が一瞬レベルが上がったように感じる。そんな点を帯びさせてしまう能力が彼女には備わっていた。 僕とトニーと起業したベンチャー企業のインター・アドベンチャーは、多く

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  • かりんとうの色をめぐって - 地底たる謎の研究室

    題名:かりんとうの色をめぐって 報告者:ダレナン 物語は、この物語の続きです。 ここで皆様方の興味がなくとも、ずんずんと執筆を進める。そして、この執筆どうですか、とあえて皆様方に勧めてみる。 いやー、どうなのこれは、とここまで読んでこのフレーズを言える方は、いや、おっしゃる・おっしゃられる、えっ、これで日語表現はあっているの? おっしゃる…、おっしゃられる…、お、お、おしゃまんべな方は、”ありがとうございます”と言わねばなるまい。ここまでこの執筆について読み進めて、そして誰かに黄泉を勧めて、という奇特な方は、きっと霊界記(りょういき)を知っている方だと思う。 あなたにはあるのです、その開かれた(カット)能力が、あなたはキット違います。そう感じるのです。カットも、キットも。まるでチョコレート菓子のように。 僕は今、霊界と交信を試みています。そして、浮かんだのが霊界のカレ・カノジョが示す答

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  • 12AU7Aライトセーバー - 地底たる謎の研究室

    題名:12AU7Aライトセーバー 報告者:ダレナン 物語は、この物語の続きです。 その老人は365への怒りをあらわにした。わしの創った真空管を使わんからAIの学習機能が劣っとるんや、と…。かと思うと、途端ににこにこして、そうじゃ君の名はなんと申すと僕に聞き返した。僕の名はキザワ・ミチオですと言い返すと、そうじゃったそうじゃった、ミチオくんじゃったな、すまんすまん、年取るとどーもいろんなことを忘れてしまいおってからに、と言った。その後、ぽつりと目を細めてわが友わが愛弟子、ジョブスくんは元気にしておるかな…、と遠くを見つめた。 僕は老人に真実を伝えるべく、スティーブ・ジョブスさんは、2011年10月5日に膵臓がんに伴う呼吸停止によって亡くなった1)ことを伝えた。そうか、そうか、そうじゃったか…、マスター・オブ・チューブのわしの修行にも耐え抜いたあのジョブスくんが、ついに亡くなったのか…、と悲

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  • 実際の使用方法とは異なりますのでご注意ください。 - 地底たる謎の研究室

    題名:実際の使用方法とは異なりますのでご注意ください。 報告者:ダレナン 物語は、この物語の続きです。 とにかくエナイさんのいうことを信じれば、僕はCPU中央国家集権であるSnapdragonのもとに向かい、Snapdragonの腕に巻いているクロックを奪い、オーバークロックし、呪文を唱える。そうすれば、Snapdragonは目覚め、僕はスマホ内部と外部との魂の行き来ができ、僕はスマホ外部の宿主である自分の体に魂を戻すことができる。その代わり、僕の体に今宿っているりどるの魂を、スマホ内部に戻すこともできる。そういうことだった。ただし、いつりどるが機種変するとも限らない、はたまたオーバークロックすればスマホが破壊されるかもしれない。どちらにせよ、今の僕は、前に進むしか他になかった。つまりは、まずSnapdragonのクロックを奪わなければならない。それが僕の魂の宿主である体に戻る唯一の方法

    実際の使用方法とは異なりますのでご注意ください。 - 地底たる謎の研究室
  • 宿命的運命論 - 地底たる謎の研究室

    題名:宿命的運命論 報告者:ダレナン 物語は、この物語の続きです。 僕は動き始めたベルトコンベアに、あるいはベルトコンベアが動き始めたことに、ふと人生の悲哀を重ねた。 ベルトコンベアは楕円を描いて荷物を運ぶ。その荷物が仮にDNAが入った入れ子だとしたら、ベルトコンベアはその入れ子を淡々と運ぶ。そして一部はすぐに取り去られ、なぜか一部は再びトンネルに戻る。そうして巡回しながら、DNAの入れ子はいずこへと去る。 繰り返し、繰り返し起こるその光景は、悠久なる人類の営みのようでもあった。 でも、例え、その営みがベルトコンベアによって繰り返し起こっていることだとしても、僕がつないでいるその手の先のエヴァンジェリンは、僕の人生に限りなく特別な存在になっていた。だからこそ、僕はなおもその手をぎゅっと握りしめた。 (ただの入れ子じゃない。僕たち二人は”宿命的運命論”に運ばれてるんだ。宿命的運命論って?)

    宿命的運命論 - 地底たる謎の研究室
  • 思い込みスピー - 地底たる謎の研究室

    題名:思い込みスピー 報告者:ダレナン 物語は、この物語の続きです。 僕は心の底から告ることで、プラウドフットさんはテレながら、一枚の写真を取り出した。 「これ、わたしの亡くなった祖母なの。ほら、見て…。なんとなくミチオさんと雰囲気が似ているでしょ。わたしね、だから、ミチオさんのことが機内に入った時から胸騒ぎがして、どうしても他人と思えなかったの…」 僕はよくその写真を眺めた。確かにどこか似ている。僕から見ても他人とは思えなかった。 「それで、わたしね。ミチオさんの乗り換えの飛行機にさっき急遽、予約したのよ。ちょうど明日からバカンスだったし、1週間後にポーランドに行くつもりだったし、ミチオさんの話を聞いて、わたしも祖母の故郷のポーランドの足取りを調べなきゃと思いたったの。もちろんミチオさんと一緒に。急だけど、それ、いいかな?」 「もちろん」 僕は内心、逢ってすぐで、しかも一緒に旅行とは…

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  • あの後2(V)度寝 - 地底たる謎の研究室

    題名:あの後2(V)度寝 報告者:ダレナン 物語は、この物語の続きです。 その時、急に機内放送が流れた。 「日は、当ハートビート・プレーンをご利用くださいまして、誠にありがとうございます。当機はただいま高度3万3000フィート、約1万メートル上空を順調に飛行中…のはずでした、が、乱気流により大きく機体が揺れて始めております。飛行には異常はありません、と言いたいところではございます、が、相当の乱気流は当機の安全を保障できるものではございません。もう一度繰り返します。 相当の乱気流は、当機の安全を、保障できるものでは、ございません。 シートベルトを確認していただき、やがて来るかもしれない当機の墜落に備えていただきますよう、皆様方におかれましてはご協力のほどよろしくお願いします」 機内放送が終わるとサインはVが映し出され(図)、機体落下する方向に傾き、傍らで翼がぐにゃぐにゃと揺れ始めていたの

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  • ヂャケットの - 地底たる謎の研究室

    題名:ヂャケットの 報告者:ダレナン 物語は、この物語の続きです。 時折、こう思う。それは、ここまで来たのは、僕でもなくわたしでもなく、いったい僕わたしは誰なんだろうか。言うなれば、先の「農協牛乳だった。」という括りで誰が喜ぶのだろうか。 タモリさんか、それとも安斎さんか。 僕は、タモリさんも安斎さんも、とてつもなく大好きだ。その存在は、僕の、青春だ。 でも時折思う。それは僕でもありわたしでもある現在進行形の自分の姿を映しているのだろうか。でも、僕の死んの、死んだ後の、真の姿はどこにあろうのか。 今、暫定的な僕は、YouTubeでもってNo Ordinary Loveを聞きながら、SADEしている。 SADEは、僕の、青春の、人だった。 あこがれの人だった。あこがれの人だった。 ヂャケットのかっこよさにしびれ、僕は、SADEに限りなく恋した。 うん、そうだ。僕はその時から、まったく変わっ

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  • すがたみせるのよ~と蘇ってくる - 地底たる謎の研究室

    題名:すがたみせるのよ~と蘇ってくる 報告者:ダレナン 物語は、この物語の続きです。 その日から僕はアパートの部屋でひきこもるようになり、どこにも行かず時間をやり過ごした。祖母が亡くなった心の穴を埋めるように、新天地での僕にとって雪の女王でもあったリトルは、いけにえとなってもはやこの世にはいなくなった。土の中の穴の雪の女王しているのだろうか、彼女は…。(にゃおーん、ありのままの~すがたみせるのよ~)。アパートの窓からBy This Riverの埋めた地点を眺めても、蘇ってくるはずがなかった。たぶん、その墓標たる石は、1mmたりとも動いてはいない。遠目にもそれが察知できた。 僕の心は、果てしない何もない空間で、ぼっち状態だった(図)。 図 © Jason M. Peterson1) ありのままレリゴーLet it go…、ネイティブが日常会話で使う「let it go」の意味は下記の3つ2

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  • 血が滴り落ち - 地底たる謎の研究室

    題名:血が滴り落ち 報告者:ダレナン 物語は、この物語の続きです。 一度でもそこに雲が覆いかぶさると、空は見えなくなる。太陽の光も届かない。でも、それが一度だけでなく普通になると、空を仰ぐことはできない。いわゆるそれが当たり前となると、あたり前田のクラッカー1)とナルト。なんだか意味はよくわからないけど、学校の先生や年配の人が「あたりまえ」と同時に繰り出してくる必殺ダジャレコンビネーションでもあったのだ、それは2)。もはや逃れられない記憶への刻印。僕はそうして、それと同じくして、ゲツベさんからの”主”→”従”の関係が、あたり前田のクラッカーとしてごく自然に勤務先にリトルを連れて行く。どこか心の中でそれは良くないことと拒否していても、だった。 図1) 勤務先でのリトルは、トラーを中心とするエリート集団のネコの一団に取り込まれていた。その時のリトルの興奮度合いは異常だった。リトルの様子からす

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  • ざくろ色した汁経験 - 地底たる謎の研究室

    題名:ざくろ色した汁経験 報告者:ダレナン 物語は、この物語の続きです。 朝起きると寝具がぐっしょりと濡れていた。あまりにもの出来事で、始めそれはおねしょかと思った。でも、下半身には濡れた形跡がなかった。よく見るとそれはどうやら汗のようだった。今の季節からいえば、気温自体はそれほど暑くないはずだ。だから、これほど汗をかいたのは何かの理由があったのだろうか。とにかく僕はユニットバスでシャワーを浴びることにした。 シャワーを浴びている途中、見た夢をおぼろげながら思い出していた。そうだ、僕は、ザクロが割られる夢を見たんだ。一つのことをきっかけに、僕はその夢を鮮明に思い出しつつあった。 そこには、割れたザクロがある。 ザクロを割ればその中の小さな実も一つ一つつぶされ、つぶされた実からは赤い汁がしたる。 齧る。 口からは液がしたたり落ち、その味に恍惚の表情を浮かべる。 その恍惚は頭に刻印される。

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  • 同期が、動機となって、動悸させられている。 - 地底たる謎の研究室

    題名:同期が、動機となって、動悸させられている。 報告者:ダレナン 物語は、この物語の続きです。 僕の心臓は天の貢ぎによりエナイさんに取り込まれ、僕の魂は果てしなく祖父と同期していた。僕にはもはや心臓はない。ということは魂もない。でも、祖父の元に僕の魂が取り込まれ、そしてその時の状況に同期して激しく揺れていた。僕はもうすぐ死ぬ。でも、僕はもうすぐ祖父から魂をもらう。そういう契約がエナイさんを介して、取り交わされていた。 死の交換だった。 段々とガス室のガスの濃度は濃くなる。皆一様に、息ができないくらいに、せき込んでいた。バタバタと倒れていく。彷徨う意識がふわふわとガス室内に漂う。そのうちに、次第に倒れて重なりあい、少しでも息を保とうと努力する。でも、呼吸ができない。呼吸ができない。次第に意識が遠のく。それは、宙に彷徨う。激しい苦悩の後に、次第に意識の姿・形が目の前から消滅してゆく。一つ、

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  • 瞑想に走っている - 地底たる謎の研究室

    題名:瞑想に走っている 報告者:ダレナン 物語は、この物語の続きです。 くらくらしつつ、それは、べ過ぎなのか、飲み過ぎなのか。その効果でもって僕は、スマホ外部のわたしの思考からも様々な影響が与えられていた。やっぱ、お寿司にはワサビはかかせない。でも、近年はそのお寿司のシャリにワサビは乗ることはなく、別袋として、ワサビどうぞ、の世相となっている。そもそもワサビは生ものに対する抗菌的な作用もあったらしい。かつては。でも、それがどこまで効果があったのか、なかったのかは今の時代では分からない。今の時代に、時間が経過したようなネタ、はないからだった。 冷蔵庫の進歩が著しく進化したから。 進歩と進化。歩みと化み。その違い。そんな違い。そうなんか? 現代は、いつでもフレッシュだった。ネタそのものが、フレッシュだったのだ。だからこそ、フレッシュ、フレッシュの連続で、すべての新鮮が、すぐ忘れ去られる。ワ

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