最後に安田氏の解放それ自体についての答え合わせをしておけば、今回の解放にはカタール政府の働きかけが大きかったとされている。 17年にサウジアラビアやUAE・エジプトなどから国交を断絶されたカタールは、現在はトルコに接近。最近の中東ではトルコ・カタール枢軸とサウジ枢軸が激しい対立を展開中だ。今年10月2日にイスタンブールのサウジ領事館内で、反体制サウジ人記者のジェマル・カショギ氏がサウジ当局に殺害された事件が政治問題化しているのもこうした背景によるものである。 トルコ・カタール両国は、安田氏を拘束していた武装勢力とコネを持っていたとされる。安田氏の唐突な解放は、国際的支持を求めるトルコ・カタール陣営が日本の歓心を買う目的で働きかけたとも言われており、それは現今の情勢を見る限りおそらく妥当な見立てだろう。 つまり安田氏の一件は、中東諸国のバランスゲームのなかでカタールの国益の観点からなされたも
![安田純平氏へのバッシング、いちジャーナリストとして思うこと(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/2eea0ebdb38d516910074a546e1e6fdb51bd6a3b/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Flpt.c.yimg.jp%2Famd%2F20181103-00058267-gendaibiz-000-view.jpg)