[Alex Tabarrok, “Managing Incentives,” Marginal Revolution, July 21, 2018] ぼくらが書いた経済学教科書でも,インセンティブを扱った章がある.その章のレッスン・ワンはこれだ――「なににお金を出したかで得るものは変わる」(お金を出したものがずばり自分の求めるものでないときであっても).これの好例がある.カリフォルニア州が山火事の後始末を2017年にやったとき,1つの場所あたりに掛かった費用は 28万ドルだった.過去にあった同様の後始末の実に4倍もの費用で,これまでカリフォルニアでやってきた山火事の後始末のなかでもいちばん高くついてしまった.カリフォルニア州はスピードを重視して,陸軍工兵部隊に仕事を委託したのだけれど,その工兵部隊は業者を雇うに当たって,なんと掘り返した土のトン数で支払う契約をしてしまった.この契約は,意外
![アレックス・タバロック 「インセンティブ管理の失敗例: お金を払ったものが手に入るのだよ」](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/48bcd980e1869fdc64faa8af81b8e80be0e4f892/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fecon101.jp%2Fwp-content%2Fuploads%2F2018%2F08%2Ffire_debris_fin002-1020x1226-768x923-1.jpg)