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ブックマーク / econ101.jp (57)

  • ハンナ・リッチー「環境に良いとされている生活習慣(ビニール・プラスチックの代わりの紙袋、地産地消)は実際には環境に良くないことが多い」(2022年9月5日)

    効率的な環境保護活動に罪悪感を感じるのはなぜだろう? 私の作ったグラフは、環境保護についてのポスターに使われるかもしれないが、私自身は環境保護活動のポスターガールには絶対にならない。 私が事を作っているのを見れば、環境破壊しているようにしか見えないだろう。ほぼ電子レンジしか使わない。調理にはほとんど時間をかけない。調理に10分以上かかる事は〔環境保護の観点からは〕べる価値はない。私はほぼパッケージ化されたものをべている。アンゴラ産アボガド、メキシコ産バナナなどだ。地元で作られた材はほとんどない。地元産かどうかについて気にして、ラベルをチェックする必要もない。 これは「持続可能」と思われている行為と正反対だ。我々の脳裏にある「環境に優しい事」のイメージは、地元の市場からの仕入れ、有害な化学物質を使わない有機(オーガニック)農場での生産、プラスティック梱包よりも紙バッグでの持ち帰り

    ハンナ・リッチー「環境に良いとされている生活習慣(ビニール・プラスチックの代わりの紙袋、地産地消)は実際には環境に良くないことが多い」(2022年9月5日)
  • ノア・スミス「移民流入の害は,いっこうに実証に現れない」(2024年5月10日)

    移民受け入れを支持する人間として,ぼくは懐疑的な人や批判的な人に耳を貸すようにつとめてる.どんな国にも,自らがのぞむならどんな人間でも招き入れる権利がある――あるいは,入国を拒否する権利がある.移民の流入で自分たちの文化が変わってしまうのを人々が心配しているなら,それは完璧に許容されるべき態度だ. ただ,それと同時に,移民流入制限派の人たちは移民受け入れにともなう経済的な害悪をあれこれとたくさん主張している――賃金低下,政府財政への負担,などなど.それでいて,そういう主張はずっと証拠と矛盾しつづけている. たとえば,多くの証拠から,移民流入は――低技能移民の流入ですら――現地生まれの人たちの賃金や雇用の見通しに悪影響を及ぼしていないことが明らかになっている〔日語版記事〕.最近出た Michael Clemens & Ethan Lewis の論文を見てみると,この研究はとても「きれい」な

    ノア・スミス「移民流入の害は,いっこうに実証に現れない」(2024年5月10日)
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    masterq 2024/05/12
    日本も開かれた国になってほしいと願う。当面我が家の地域ではヒンディー語を学ぶ必要がありそう。
  • ブラッド・デロング 「たまにはデタラメに本を選んでみるといい ~クルーグマンによる本探しのアドバイス~」(2005年6月7日)

    アラン・ファースト(Alan Furst)の件で、ポール・クルーグマン(Paul Krugman)から唐突にメールが送られてきた。 3年か4年くらい前に、(ニュージャージー州の)トレントン駅の売店(ニューススタンド)でアラン・ファーストの作品に出くわしたことがある。あの時の経験を踏まえて、いくつか教訓を引き出せると思う。 背景情報:トレントン駅は、惨(みじ)めなほどオンボロでちっぽけな場所だけれど、僕にとっては世界への入り口になっている。アムトラック(全米鉄道旅客公社)の電車の多くがトレントン駅では停まるけど、プリンストン・ジャンクション駅では停まってくれないからだ。駅の売店(ニューススタンド)もこれまたちっぽけで、売られているは精々(せいぜい)50冊くらい。 でも、誰が選んでるのかわからないけど、奇抜な品揃えでかなりいいセンスなんだ。2002年頃だったと思うけど、発売されたばかりってわ

    ブラッド・デロング 「たまにはデタラメに本を選んでみるといい ~クルーグマンによる本探しのアドバイス~」(2005年6月7日)
    masterq
    masterq 2023/05/01
    いい話
  • ノア・スミス「安倍晋三のもとで大きく変わった日本」(2022年6月4日)

    [Noah Smith, “The Japan that Abe Shinzo made,” Noahpinion, June 4, 2022] この半世紀で最重要の首相がもたらした3つの大きな変化 今回で,日に関するシリーズは5目になる.これが最後だ.第1回目(翻訳)では,日の生活水準が低めなことを嘆いて,現金ベースの福祉政策を提案した.第2回目(翻訳)では,日が経済成長を加速させるのに使えそうな産業政策をいくつか提案した.第3回目では,日の停滞した企業文化とその直し方を論じた.第4回目では,日のポップカルチャーに関する2冊の書評を書いて,日が経済面で衰退しつつもそのポップカルチャーが世界を制覇したあらましについて述べた. この20年というもの,定期的に日を訪れている.でも,今回の日旅行ではとくに強い印象を受けた.2002年にはじめて日に来たときから,この国の感触

    ノア・スミス「安倍晋三のもとで大きく変わった日本」(2022年6月4日)
  • タイラー・コーエン「ボットの方が自分よりうまくやるようになる日」(2022年4月10日)

    [Tyler Cowen, “When your bot is better than you,” Marginal Revolution, April 10, 2022] やがて,文章でのやりとりのほとんどはボットにおまかせするようになるだろうと,ぼくは予想してる. いままでに書いたメールやらいろんな文章をぜんぶ読ませてボットを訓練してやればいい.いつか,ぼく宛てに来たメールの大半に,ボットが直接返信してくれるようになるだろう.たまに,一部のメールについては,個人的に返信する意義があるかどうかをぼくにボットが確認とることもあるだろう. これは便利そうに聞こえるし,いろんな点で実際に便利になるだろう.お散歩に出かけたりを読んだりする時間は増えるはずだ.ただ,もっと広い均衡について考えておこう.ボットがさばくメールが増えていけば,ボットによって書かれるメールも増えていく.もちろん,すでにそ

    タイラー・コーエン「ボットの方が自分よりうまくやるようになる日」(2022年4月10日)
  • ノア・スミス「脱成長論はろくでもないってみんなも気づきつつある」(2021年9月5日)

    [Noah Smith, “People are realizing that degrowth is bad,” Noahpinion, September 5, 2021] 脱成長論者が提唱してる狂った構想は,地球を救う物の対策からぼくらの気をそらしてしまう幻想だ. 「脱成長」を唱える人たちがいる――地球を救うために経済成長を停止する必要があるのだと,彼らは言う.今回は,これがすごくダメなアイディアである理由を解説する長文記事を書くつもりでいた.ところが,ぼくが書くまでもなく,すでにそういう文章を書いてる人たちやポッドキャストで語ってる人たちが他にいる.たとえば,ブランコ・ミラノビッチ,ケルゼイ・パイパー,エズラ・クラインといった人たちだ.そこで,かわりに今回は各種の脱成長論をカタログにまとめて,その要点をとらえることにしよう. ただ,その前にまずは,標準的な主張を見ておこう.そうす

    ノア・スミス「脱成長論はろくでもないってみんなも気づきつつある」(2021年9月5日)
  • アレックス・タバロック「有機農業による経済危機」(2021年9月7日)

    Alex Tabarrok “Organic Disaster“ Marginal Revolution, September 7, 2021 スリランカの大統領は、有機農業100%を達成しようと今年に入って突如として化学肥料を禁止した。この禁止によって生産量の減少と価格の急騰が起こり、観光業の減少と新型コロナ感染拡大とも相まって経済危機が発生している。 有機農業への転換を率先するためにラジャパクサ大統領が選任した46人の専門家のひとりであり、スリランカの主要な製茶コングロマリットのオーナーであるハーマン・グラナトナによれば、この政策が国にもたらす帰結は想像を絶するとしている。 報道によれば「この禁止によって製茶業は全くの大混乱に陥ってしまいました(略)完全に有機化した場合、私たちは収穫を50%失うことになりますが、それによって価格が50%上昇することはないでしょう」と彼は述べた。 (略)

    アレックス・タバロック「有機農業による経済危機」(2021年9月7日)
  • ブランコ・ミラノヴィッチ「ノルウェーは新しい東インド会社?」(2021年7月23日)

    Is Norway the new East India Company? Friday, July 23, 2021 Posted by Branko Milanovic 18世紀、イギリスに主導された東インド会社は、インドを段階的にほぼ全土支配した。東インド会社による支配は、インドからすれば災難であったが、会社の役員や株主の多くは巨額の富を手に入れている。役員や株主らは、この富を利用して、イギリスの政界、知識人階層、財界で重要な役割を果たした。アダム・スミスは東インド会社を徹底的に批判し、「国家による排他的な商業企業は、おそらく、あらゆる国家とって最悪の政府である」と述べた。東インド会社によるあまりに酷い略奪行為を目にしたイギリス政府は、ナポレオン戦争の最中に、ついにインド貿易の独占権を剥奪している。 結果、東インド会社は、中国との貿易に力を入れるようになった。中国と貿易するにあたって

    ブランコ・ミラノヴィッチ「ノルウェーは新しい東インド会社?」(2021年7月23日)
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    masterq 2021/07/30
    "豊かな国々は、歴史的に気候変動に最も大きな影響を与えてきただけでなく、他の国々より容易にコストを負担できるはずだからだ。"
  • ノア・スミス「貧困との戦争は成功だった」(2021年7月9日)

    [Noah Smith, “The War on Poverty was a success,” Noahsmith, July 9, 2021] 貧困はいまもアメリカ国内にあるけれど,ずいぶん減少した.リンドン・ジョンソンのおかげだ. 「一国を挙げての貧困との戦いを私は呼びかけてきました.我々の目的は,全面勝利です.いまアメリカでは我々の大半が豊かさを享受していながら,その豊かさをわかちあえていない人々が数百万もいます.実に,国民の5分の1が,です.」――リンドン・ジョンソン,1964年3月 先日,「貧困との戦争は大失敗だった」と保守メディア出演者のベン・シャピロが発言した: 出口戦略もなく終わりのみえない戦争に巨額が投じられているのを左派はひっきりなしに罵るけれど,その同じ面々が,逆効果で終わりのみえない「貧困との戦争」を支持している.あの戦争は,経済的にみて,村人を救おうとして村を焼

    ノア・スミス「貧困との戦争は成功だった」(2021年7月9日)
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    masterq 2021/07/24
    "1960年代前半に多くの人々のあいだに蔓延していた絶対的貧困にぼくらがしかけた攻撃は成功を収めたって点を認識しておくべき"
  • タイラー・コーエン「性風俗施設が性犯罪を抑止する」(2021年6月27日)

    Tyler Cowen “The Effect of Adult Entertainment Establishments on Sex Crime“ Marginal Revolution, June 27, 2021 論文では、性風俗施設の存在が性的虐待やレイプを含む性犯罪事案にどのように影響するかを検討する。私たちはニューヨーク市における自己申告でない性犯罪報告 [1] … Continue reading の正確な場所と、性風俗施設のオープン日及び正確な位置を組み合わせた毎日及び毎週単位の高頻度なパネルを構築した。これら性風俗ビジネスがそのオープンから1週間で各警察署管区あたり性犯罪を13%減少させ、それ以外の犯罪には何ら効果がないことを見出した。この結果は、主に潜在的な性加害者が犯罪を犯す代わりにこれらの施設に通うことでこの減少がもたらされることを示唆している。私たちは、警官の

    タイラー・コーエン「性風俗施設が性犯罪を抑止する」(2021年6月27日)
  • タイラー・コーエン「スポックはどれくらい合理的だった?」(2021年4月17年)

    [Tyler Cowen, “How rational was Spock?” Marginal Revolution, April 17, 2021] [ジュリア・]ゲレフは,こうした予測がどれほど当たっているのか気になって,正確に知りたいと考えた.「そこで,『スタートレック』全エピソードと映画版を全部通して調べてみたんです――見つけられるかぎりすべての書き起こしを調べて――それで,スポッックが「確率」「見込み」「偶然」「確実に」「おそらく」といった単語を使っている事例を検索してみました」とゲレフは言う.「スポックがなにか予測した事例をすべてカタログにして,その予測が当たったか外れたかをまとめていきました.」 その結果はどうなったか.ガレフの新著『スカウト・マインドセット』にも述べられている結果は,惨憺たるありさまだった.スポックの予測実績はひどいものだったし――「不可能」とスポックが言

    タイラー・コーエン「スポックはどれくらい合理的だった?」(2021年4月17年)
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    masterq 2021/04/19
    "スポックがなにか予測した事例をすべてカタログにして,その予測が当たったか外れたかをまとめていきました"
  • コーエン & クルーグマン「インタビュー, pt.5: マクロ経済について」(2018年10月10日)

    コーエン & クルーグマン「インタビュー, pt.5: マクロ経済について」(2018年10月10日) [“Paul Krugman on Politics, Inequality, and Following Your Curiosity,” Conversations with Tyler, Oct. 10, 2018] コーエン: いくつけだけ,マクロネタの質問を.いま総需要が低迷している要因として,人口増加の鈍化をどれくらい心配してます? クルーグマン: すごく.ちょっとした話があるんだけど.ラリー・サマーズは,いまアメリカが長期停滞に直面しているってアイディアを主張して有名になったよね.だいたい同時期だったか,1ヶ月ほど早くにぼくも同じ路線で書いてたんだよ.ただ,ぼくの方は定式化がずいぶんひどくて,読めたものじゃなかったけど. ラリーは,論点を明快そのものに説明してみせた.それで

    コーエン & クルーグマン「インタビュー, pt.5: マクロ経済について」(2018年10月10日)
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    masterq 2020/11/18
    "4パーセントインフレ率の経済がどんなだったか覚えてるんだけど,1980年代後半がそうだった.で,あの時代に人々がインフレについて苦々しく不満を言ってた記憶はないんだよね." なんだって。。。
  • ブランコ・ミラノヴィッチ「我々がドナルド・トランプから受けた恩恵」(2020年11月7日)

    What we owe to Donald J Trump Posted by Branko Milanovic Saturday, November 7, 2020 トランプ歴史と化そうとしている今、公表文献の多くで、彼の過去4年間の実績を元に、大統領職の評価が行われている。評価のほとんどは、アラ探しであり、仰々しいだけであり、飽き飽きするような内容だ。トランプは、「無神経」「人種差別」「外国人排斥」「傲慢」「非効率的」「無効率的」「無知」であるとの理由から罵倒されている。トランプを擁護する人のほとんども、同じ理由をもって擁護することになるだろう(擁護者の見解では、「外国人排斥」「人種差別」「傲慢」は、深刻な道徳的欠陥ではなく、美徳と見なされるかもしれない)。 私のトランプへの評価は、まったく異なる。まず最初に、私が思う、トランプが正しかったところを示そう。次に、トランプが与えてくれた

    ブランコ・ミラノヴィッチ「我々がドナルド・トランプから受けた恩恵」(2020年11月7日)
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    masterq 2020/11/18
    "腐敗・汚職・免責が横たわっている事が露わになっているのだ。" 公に不正を行なうことが容認される政治になってしまったということだろうか。冷静な政治に戻ることを期待したい
  • タイラー・コーエン「大卒プレミアムが *ゼロ* に?」(2019年12月26日)

    [Tyler Cowen, “Is the college wealth premium *zero*?” Marginal Revolution, December 26, 2019] これはなんともびっくりだ: 大卒でない家族の所得に比べて,大卒の世帯主がいること以外は似ている家族が余計に稼ぐ所得を大卒の所得プレミアムという.この大卒プレミアムはいまもプラスではあるものの,近年の卒業生を見てみると下落が続いている.大卒の資産プレミアム(〔大卒でないこと以外は似ている人たちと比べたときの〕追加の資産)は,1940年以降に生まれたすべての世代で顕著に下がり続けている.1980年代生まれの非ヒスパニック系白人世帯主を見ると,大卒の資産プレミアムは歴史的な低水準にある.他の人種・民族集団をみると,統計的にゼロと区別がつかない[太字強調はコーエンによるもの].2016年消費者金融調査ではじめて利

    タイラー・コーエン「大卒プレミアムが *ゼロ* に?」(2019年12月26日)
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    masterq 2019/12/27
    "1980年代生まれの...大卒の資産プレミアムは歴史的な低水準にある.他の人種・民族集団をみると,統計的にゼロと区別がつかない" 未来の話かと思っていました
  • ゼバスチアン・ドゥー, ホセ-ルイス・ペイドロ, ハンス-ヨアヒム・フォーツ 「銀行破綻はかくしてヒトラーに権力への道を敷いた: ドイツにおける金融危機と極右勢力, 1931-33」(2019年3月15日)

    Sebastian Doerr, José-Luis Peydró, Hans-Joachim Voth, “How failing banks paved Hitler’s path to power: Financial crisis and right-wing extremism in Germany, 1931-33“, (VOX, 15 March 2019) 近代史をつうじて金融危機の余波期には政治の分極化が繰り返し起きているにもかかわらず、経済低迷とポピュリズムの因果関係を示すエビデンスは僅かにしかない。稿では、戦間期ドイツにおいて金融危機による窮状が極右勢力への投票を増長したことを明らかにしてゆく。銀行破綻に曝された町や都市の多くで、ナチへの投票が急増した。とりわけ、ユダヤ人頭取の率いるある銀行に露出していた地域では支持の増加が著しかった – ユダヤ人のネガティブな影響

    ゼバスチアン・ドゥー, ホセ-ルイス・ペイドロ, ハンス-ヨアヒム・フォーツ 「銀行破綻はかくしてヒトラーに権力への道を敷いた: ドイツにおける金融危機と極右勢力, 1931-33」(2019年3月15日)
    masterq
    masterq 2019/05/03
    うーん。なぜなぜ解析になってしまって申し分けないのですが、じゃあなんで大手銀行がそんなリスクを取った運用をせざるをえなくなったのでしょうか。問題の根はそこでは。。。
  • デイビッド・アンドルファット「賃金が安ければもっと働く」(2018年12月6日)

    David Andolfatto, “Working More for Less”, (Macro Mania, December 6, 2018) 先日、労働市場について同僚とおもしろい話をした。会話の中で、彼は労働経済学の授業で教えていたことを話した。もちろん、労働供給の理論を含む重要な授業だ。まず最初に問われる論点というのはだいたい、労働対価(実質賃金)の変化によって労働供給がどれくらい変化すると予測できるのかというものだ。 彼はもう何年も、理論的な考察を始めるにあたって学生たちにある投票を行っていたという。彼はクラスに向かって、何かの職業に就いていると想定するように言う。そして、ある一定期間だけ、賃金が2倍になったと言う。もっと働きたい?(大多数が手を挙げる)。いつも通りの時間だけ働く?(少数が手を挙げる)。働く時間を少なくする?(パラパラっと手が挙がる)。投票が終わると、彼は標準

    デイビッド・アンドルファット「賃金が安ければもっと働く」(2018年12月6日)
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    masterq 2019/03/11
    "経験の少ないタクシー運転手は収入が多いときに勤務時間を減らすが、収入が少ないときは勤務時間が長くなる。この行動は私の同僚が報告した現象とはあまり一致しない" 僕も似た現象を観測しています
  • ダイアン・コイル 「経済学者にお薦めの古典小説」(2018年9月2日)

    ●Diane Coyle, “Classics for Economists”(The Enlightened Economist, September 2, 2018) オックスフォード大学に籍を置くエリザベス・ボールドウィン(Elizabeth Baldwin)に言われて思い出したのだが、経済学者が読んでおくべき古典小説のリストを数年ほど前にブログで紹介したことがある。自分でもすっかりその存在を失念してしまっていたのだが、我ながら、なかなかの出来のリストなんじゃないかと、図々しくも自負していたりする。そんなわけで、以下にその(なかなかの出来の)リストを再掲することにしよう。 早速題に入りたいところだが、その前に、リストは改善の余地ありということは断っておくとしよう。私がもまれてきた文化的な環境の基準に照らすと、ロシアの文豪の作品については読書量が足りていない、というのが正直なところ

    ダイアン・コイル 「経済学者にお薦めの古典小説」(2018年9月2日)
  • ポール・クルーグマン「失墜した経済思想」(2017年9月22日)

    Paul Krugman, “Discredited Ideas” (Video VOX, 22 September 2017) 金融危機とその後の状況は私たちが思ったように理解不可能なものだったでしょうか。この動画では、ポール・クルーグマンは私たちが学ぶことのできる四つの見解をあげています。この動画は2017年9月22日に開催された「金融危機から10年」と題されたカンファレンスで録画されたものです。 [1]訳注:訳はクルーグマンが実際に話しているものをもとにしており、動画の英語字幕とは必ずしも一致しません。 金融危機とその後の状況は理解不可能なものではまったくなかったと、実際に私はしばらく説いてきました。もし基的な最新のケインズ主義経済学の見解を持ったひとがこの金融危機に直面したとしたら、この金融危機が起こったことは大変驚いたでしょうが、それはほとんどのところ制度を見張るのに失敗した

    ポール・クルーグマン「失墜した経済思想」(2017年9月22日)
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    masterq 2018/12/03
    こういったマクロ経済学の意見を理解する必要がなくなったのは #ブラックスワン を読んだ良い成果だと思います。思わぬ時短になりました。もう #経済学101 の全ての記事を読まなくても良いかもしれません。
  • タイラー・コーエン「科学研究のコスパは悪くなっているのでは」

    [Tyler Cowen, “Science is getting less bang for its buck,” Marginal Revolution, November 16, 2018] 『アトランティック』のパトリック・コリソンとマイケル・ニールセンによる記事: (…)今回の調査のために,これまでにノーベル賞を受賞したさまざまな発見について,それぞれの専門分野の科学者たちに比較してもらうことにした.次に,回答でえられた発見のランキングを用いて,ノーベル賞を受賞した発見の質が過去数十年でどう変わってきたのかを判定した(…) こうしてできあがったグラフは,1980年代の終盤で止まっている.なぜそうなったか.近年,ノーベル委員会が賞を授与している研究は,1980年代と70年代になされたものに偏っているからだ.それどころか,1990年以降になされた発見でノーベル賞を受賞したものは3つし

    タイラー・コーエン「科学研究のコスパは悪くなっているのでは」
    masterq
    masterq 2018/11/24
    "どうして科学はこれほど巨額の資金をかけながらもそれに見合うほどに人類の知識を産み出さなくなってしまったのだろう?"
  • タイラー・コーエン 「絵画の『完璧』な複製が可能になったとしたら」(2004年5月31日)

    ●Tyler Cowen, “What if paintings were fully reproducible?”(Marginal Revolution, May 31, 2004) ファビオ・ロハス(Fabio Rojas)がこちらのエントリー〔拙訳はこちら〕で名画の出来のよい「コピー」は安くで――オリジナル(原画)よりも格段に安い値段で――手に入ると指摘しているが、チャールズ・マレー(Charles Murray)も同様の主張を展開している。 どんなサイズの絵画であれ原寸大の「完璧」なコピーを作り出すことを可能にするテクノロジーは既に存在している。色の明度や一の線を「完璧」に再現するというだけにとどまらない。まったく同じキャンバスだったり石膏ボードだったりに素早い筆使いで生み出された三次元の凹凸や質感を「完璧」に再現することもできるし、ニスを塗って出る光沢だって――お望みなら

    タイラー・コーエン 「絵画の『完璧』な複製が可能になったとしたら」(2004年5月31日)
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    masterq 2018/11/24
    ようこそ。ソフトウェアの世界へ