不祥事の続く昨今、世はまさに「第三者委員会」ブームだ。厚生労働省の場合、統計不正問題で設けられた第三者委員会である特別監察委員会がその中立性を疑われ、再調査を経ても、組織的な隠蔽を認めなかった。厚労省は厳しい批判を浴び、第三者委員会の問題点も指摘されている。 厚労省だけではない。神戸製鋼のデータ改ざん問題、日本大学アメリカンフットボール部の危険タックル問題、東京医科大学医学部の入試不正問題と、世間を騒がせる不祥事では、必ずと言っていいほど第三者委員会が設置されてきた。民間企業のみならず、官公庁や大学・学校、スポーツ界まで、日本社会における組織の不祥事対応では、デファクト・スタンダードとして定着していると言っていいだろう。 この傾向は近頃、アイドル業界にまで及んできた。2018年12月、新潟を拠点に活動するアイドルグループ「NGT48」の山口真帆さん(23)が、男2人に自宅へ押しかけられ、暴
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