2006年6月19日から21日にかけて、ボストンのパークプラザホテルでInternational Symposium on Computer Architecture (ISCA 2006)が開催された。今年で第33回と長い歴史を持つ、コンピュータアアーキテクチャ関係の代表的な学会である。今年の発表論文は31編であるが、採択率は13%という狭き門である。 今年の論文発表では、マルチコア、マルチスレッドでの処理の並列性を高める研究、および、プロセサとメモリの速度の差を埋めるキャッシュの構造に関する研究が、論文数も多く、注目される。 スレッドレベルの投機実行、トランザクション メモリ プロセサメーカーは、消費電力を抑えて性能を上げるためにマルチコアに向かっているが、ソフトウェアが複数のコアを上手く利用できなければ意味がない。また、複数のプロセサの処理が共通の資源にアクセスする場合はロックを使っ