2015年3月期の銀行決算で異変が起きた。取引先個別企業の経営については通常、言及を避けるが、三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)、みずほFGの2行トップが、経営危機が伝えられるシャープに対し、踏み込んだ発言をしたのだ。2行からの2000億円の融資で急場をしのいだ格好のシャープだが、水面下ではすでに再建計画が銀行主導で第二ラウンドに突入しているようだ。 シャープが再建策を発表した翌日の5月15日、同社の株価は急落し、一時前日比23円安の177円で年初来安値を更新する場面もあった。再建策では事業ポートフォリオの再構築と固定費の削減、ガバナンスの再編強化を柱に掲げたが、「固定費の削減以外は、まったく具体性がない」などの指摘が相次ぎ、失望売りを誘った格好だ。 だが、証券アナリストは「シャープが具体策を出せないのは想定内」と語る。景気回復に水を差されたくない首相官邸の意向もあり、主力2行は再
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