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  • 尖閣インシデント - 内田樹の研究室

    兪先生から「フォーリンポリシー」のコピーを昨日頂いた。記事は2016年1月15日に掲載されたもので、もう2年近く前のものだが、尖閣列島の領有をめぐって日中国が戦闘状態に入った場合のアメリカの行動についてのシミュレーションの報告である。 「フォーリン・ポリシー」の二人のレポーターが戦争ゲームの専門家のところで「尖閣インシデント」という戦争ゲームをする話である。 「日海軍」(Japanese navy)とか「嘉手納基地が跡形もなく吹き飛ぶ」とか「日の乗組員が500人死ぬ」とか、われわれからすると「ずいぶん無神経な言葉づかい」と思える表現が散見されるが、ラングレーやホワイトハウスのアメリカの専門家たちはたぶんこういう言葉づかいとこういうロジックで外交的選択肢について論じているのだろうということを知る上ではたいへん裨益するところの大きな資料である。 問題はこういう「想像力の使い方」を必要な

    matsui899
    matsui899 2017/12/21
    WW2でイギリスが力を失い、アメリカに主導権が移った時みたいだね。北朝鮮への対応を見ると、何か起きても中国もアメリカも失う物が大きく相当慎重に動くと思うけど。
  • 変節と変態について - 内田樹の研究室

    信州岩波講座というイベントで加藤典洋さんとご一緒した。「変わる世界 私たちはどう生きるか」という総合テーマでの連続講演の第二回目である。 主宰は岩波書店と信州毎日新聞と須坂市。もうずいぶん長いこと続いているイベントとのこと。 加藤典洋さんが「どんなことが起こってもこれだけは当だ、ということ 激動の時代と私たち」というお題で1時間、僕が「帝国化する世界・中世化する世界」で1時間。その後対談と質疑応答。 加藤さんは「どんなことが起こっても『これだけは当だ』と言い切れる」腹の底にしっかりすわっている身体実感と、「こういうふうに考えるのが正しい」という叡智的な確信の間のは必ず不整合が生じると言う。 それを二階建ての建物に喩えた。身体実感が一階部分、知的確信が二階部分に当たる。 その二つが一致しているように思える時もある。けれども、歴史的与件が変わると、二階部分が現実と齟齬するということが起きる

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    matsui899 2017/08/28
  • ドイツのあるジャーナリストの日本論 - 内田樹の研究室

    ドイツのある新聞の東京特派員が過去5年間の日の政府と海外メディアの「対立」について記事を書いている。 安倍政権の国際的評価がどのようなものかを知る上では貴重な情報である。 でも、日国民のほとんどは海外メディアが日をどう見ているのかを知らない。 日のメディアがそれを報道しないからである。 しかたがないので、私のような門外漢がドイツの新聞記者の書いたものをボランティアで日語に訳して読まなければならない。 このままでは「日で何が起きているのかを知りたければ、海外のメディアの日関連記事を読む」という傾向は止まらない。 そんなことまで言われても日のジャーナリストは平気なのか。 「ある海外特派員の告白 5年間東京にいた記者からドイツの読者へ」 Carsten Germis さて、荷造りも終わった。ドイツの日刊紙Frankfurter Allgemeine Zeitungの特派員として東

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    matsui899 2015/04/10
  • 困難な時代を生きる君たちへ - 内田樹の研究室

    神戸新聞の元日配達号に「中高生のために」一文を草して欲しいと頼まれた。 困難な時代を生きる君たちへというタイトルを頂いた。 神戸新聞購読者以外の方の眼には止まらなかったものなので、ここに再録する。 みなさんがこれから生きて行く時代はたいへんに困難なものとなります。 戦争に巻き込まれるとか、大災害に襲われるとかいうことではありません。そうではなくて、みなさんがこれから幸福な人生を送るために、どういう努力したらいいのか、その「やりかた」がよくわからないということです。 まじめに受験勉強をして、いい大学を出て、一流企業に就職したり資格や免状を手にすれば、あとは生計について心配はしなくてよいというような「人生設計」を立てることがむずかしくなった。 ただし、「むずかしくなった」だけで、まるで不可能になったわけではありません。そこがむしろ問題なんです。受験勉強なんか無駄、学歴なんか無意味、資格や免状も

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    matsui899 2012/01/09
    利益なしで努力することは大変難しい。自分は中高で将来を悩みながらダラダラ過ごしてしまったなぁ。
  • 「内向き」で何か問題でも? - 内田樹の研究室

    先日、苅谷剛彦さんと対談したときに、日のように「国内に同国語の十分なリテラシーをもつ読者が1億以上」というような市場をもつ国は世界にほとんど存在しない、ということを指摘していただいて、「ほんとにそうだよな」と思ったことがある。 「国内に同国語の十分なリテラシーをもつ読者が一億以上」いるということは、言い換えると、「日語を解する読者だけを想定して著作や出版をやっていても、飯がえる」ということである。 日人が「内向き」なのは、要するに「内向きでも飯がえる」からである。 「外向き」じゃないと飯がえないというのは国内市場が小さすぎるか、制度設計が「外向き」になっているか、どちらかである。 どうしてそんなことを考えたかというと、テレビ政治討論番組で「フィンランドに学ぶ」という特集をしているのを横目で見ていたからである。 フィンランドはノキアという携帯電話のシェア世界一のブランドを有して

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    matsui899 2009/01/06
    複雑さが増すとコンセンサスの採りかたが変わるという話。応用幅の広い考え方だな。バフェットの市場には本物と模倣と愚者がいるという言葉を思い出した。
  • さよならマルクス - 内田樹の研究室

    教育再生会議の第一次報告案がまとまった。 主な論点は (1)「ゆとり教育」を見直し、授業時間数を増加 (2)いじめる子どもには「出席停止」措置。体罰に関する基準の見直し。 (3)高校で奉仕活動を必修化。 (4)教員免許制度の厳密な運用で、不適格教員を排除。社会人教員を大量採用。企業から学校へ課外授業講師派遣。 (5)教育委員会、学校を外部評価。 (6)家族や古里の価値を考える機運を効用。 などである。 要するに、「学校の中」と「学校の外」を同じ基準で律するということである。 これまで学校には世間には通用しない「学校だけのルール」があった。 世間は弱肉強・競争原理のガチンコ・ルールで運営されている(はずである)のに、学校はそうなっていない。 そういうローカル・ルールはなくして、グローバル・スタンダードでいこうじゃないか、ということである。 どこかで聴いたような話である。 そう、これはあのな

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    matsui899 2007/01/20
    豊富な労働力というのは一時の幻想ではないか?
  • 「若者はなぜ3年で辞めるのか?」を読む (内田樹の研究室)

    お正月、特にすることもないので新春早々ゲラを校正。 朝日新聞社から出る教育「狼少年のパラドクス」の再校である。 ブログ日記から教育関連のものを選び出しただけなので、内容的には繰り返しが多いし、文体もわりと手荒なので、このままにするわけにはゆかず、あれこれいじりまわす。 夕方から自由が丘。 等々力在住の兄上と平川くん、千鳥町在住の石川くんという「極楽カルテット」でお正月を祝うべく不二屋書店前に5時集結。 そのまま居酒屋にとぐろを巻いて、ビジネスの話。 平川くんと私は石川くんが3月から始める新規ビジネス、ライブハウス+落語定席「アゲイン」の出資者であるので、ビジネスプランについて詳細をあれこれ論じる。 メニューはどうするのか、禁煙か喫煙可か、クライアントにはどのような年齢層をターゲットにするのか、楽器はどうするのかなどなど。 平川くんと私は開店イベントにすでにブッキングされているようである

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